オリックスは11日、株主優待制度を2024年3月末で廃止すると発表した。

個人投資家に大人気で、国内企業でもトップクラスの個人株主およそ80万人を有する同社の株主優待制度の廃止は大きな影響がみられるだろう。
特にSNSでは、「オオサンショウウオが貰えなくなる」とし、オリックス不動産が運営する、オオサンショウウオが名物の京都水族館オリジナルのぬいぐるみが貰えなくなることを悲しむ個人投資家が多く見られた。
株主優待のカタログで「人気の理由は愛嬌のある表情、抱き心地の柔らかさ、毛並みの心地よさなどです」と紹介されており、LLサイズだと、幅27センチ×長さ90センチ×高さ18センチとなかなかのサイズ。抱き枕として愛用しているという声もありました。
優待廃止の背景には個人にも知名度が高まったのに加え、株主が増えすぎてカタログ配送などの手間が多くかかるようになったこともあるようだ。
しかし、マイナスの情報ばかりではない。今後は業績拡大に伴う増配で個人投資家にアピールする方向に舵を切り替えるようで、11日に発表した22年3月期連結決算(米国会計基準)は、純利益が前の期比62%増の3121億円だった。また、年間配当は7円60銭増の85円60銭とした。
株主優待というものは、企業のオーナーである株主にとって決して喜べるものではありません。本来であれば株主への還元は配当金であるべきだと思います。
たまに配当を出さずに株主優待だけは継続していくという企業もありますが、これなんて最悪のパターンですよね。ただただ自社の利益を圧迫しているだけで、株主だってモノよりお金が欲しいはずです。
配当金として現金をもらった上で、京都水族館に行って直接オオサンショウウオのぬいぐるみを買った方が、旅行もできて一石二鳥ではないでしょうか。還元は株主優待ではなく、現金で貰うのが一番に決まっているのですから。