今月23日の日経新聞に、不穏な内容の記事が投稿されているのを見つけました。

危険シグナルは点灯している。主要ハイテク株で構成するナスダック100株価指数をダウ工業株30種平均で割った比率は昨年末、22年ぶりに0.45倍を上回った後、低下局面に入っている。ITバブル時も同じ0.45倍で下げに転じ、ナスダック指数主導の長期の株安局面に突入した。歴史が繰り返される可能性は否定できない。
たまたまかもしれないが、現在のナスダックのチャートは、2001年前後に米国で起こったITバブルの崩壊時に非常に酷似しているようだ。
1999年から2000年に、絶賛上昇中で5000を超えたナスダックはその後反落し、2002年には最高値から4分の1くらいまで落ちる結果となりました。もし仮に、当時と同じような暴落が発生するとなれば、ナスダックは2024年くらいまで右肩下がりに落ち続け、5000すらも大きく割る結果となるだろうと恐れられています。

しかも2000年につけたITバブルの最高値を更新したのは、なんと2015年。高値掴みしてしまった投資家たちは、15年間も待ち続けなければならなかったことになり、こちらも当時と同様の動きになるとすれば、ナスダックの最高値更新は2036年以降になってしまうということになります。
ナスダックに投資する人々は、高成長・高PERの株に集中投資して一瞬でお金持ちになることを目指すような人々ですので、15年もの間我慢して持ち続けることができる人はほぼゼロと言って間違いないでしょう。
ただ、投資で財を成した人は、株価が低迷している時こそ積極的に株を買い集め、高値を更新するまで耐え忍ぶことができた人たちなので、これから株価が大暴落した時にこそ積極的に投資する人たちが成功するものだと言えるでしょう。
アメリカという国は、失敗を引きずらずにトライアンドエラーを繰り返すことで成長し続ける国ではありますが、反面、過去の失敗から学ぶことについては弱いという欠点があります。
コロナに対する対応に関しても、感染者が増えたらワクチンを打ってマスクをつけて生活する→感染者が減ったらマスクを外して外出するというループを何度も繰り返しており、アメリカ人が同じ失敗をして間違いから学ばない人々であることは明白だと言えるでしょう。
歴史を全く同じように繰り返すとは言い切れませんが、同じような歴史を何度も繰り返しながら成長し続けてきたのがアメリカという国ですから、ナスダックが過去のITバブル同様の値崩れを起こしても、なんら不思議ではないと言えるのではないでしょうか。
ただし、そんな隙を見せてくれるからこそ、米国株投資というのは長い目で見れば資産形成のチャンスが転がっていると言えるのではないでしょうか。