電気自動車(EV)メーカー、テスラの株価が昨日、大暴騰し、1株1,000ドルの大台を突破。時価総額が1兆ドル以上のエリート企業の仲間入りを果たしたということだ。

過去に米国株で時価総額が1兆ドルを突破したことがあるのは、『GAFAM』と呼ばれる米国の巨大IT企業群のみであり、その一角であるフェイスブック(FB)が現在、時価総額1兆ドルを割っているので、テスラが入れ替わりで1兆ドルクラブ入りを果たしたことになります。

昨日の株価の上昇理由は、米レンタカー大手ハーツからの過去最大の注文を受けたことであり、ハーツはテスラからEV10万台を購入する計画を発表したとのことだ。
大型注文は大変喜ばしいことではありますが、昨年コロナの影響で経営破綻をしたハーツからの注文というのが、少し引っかかります。

経営破綻して再編中の会社からの大型注文は、そこまで手放しで喜べるものではないと思うのですが、投資家たちはそんなことはお構いなしにテスラに飛びついており、昨日のお祭り騒ぎとなった模様です。ここは素直に喜んだ方が良さそうですね。
テスラの株価は過去1年間を振り返ってみても大きく上昇しております。

しかし、その過程は決して楽観的なものではなく、最高値からの大暴落の期間も含まれており、値動きの激しさが伺えます。
自分には関係ないのに株価が下がれば騒ぎ出す貧乏人の皆様も、テスラ株が大暴落した2月ごろはとても元気がありました。
しかし、結果的にはこの頃にテスラに投資した人たちは、資産を大きく増加させることができましたし、テスラを信じて株を保有し続けた人たちは報われる結果となりました。
まさかとは思いますが、テスラ株に個別投資するという判断をしているにも関わらず、株価が大きく下落したタイミングで売ってしまった人なんていないですよね?

まあ仮に、前回の暴落でテスラを手放してしまった人がいたとしても、ほとんどの個人投資家は、当時の最高値よりも以前からテスラに投資していた人たちが多いだろうと思います。結果的には利益を得ることができているだろうと思いますので、問題ではないと思いますけどね。

ただここまで株価が上昇すると、どこまで上がるのか?というのが見ものではあります。モルガン・スタンレーのアナリストは、テスラの目標株価を33%引き上げたということですので、これから先は1株1,000ドルの足場固めに入るのか、もしくは一旦利確する投資家が多数を占めて、調整が入るかもしれませんね。
今後の株価がどうなるかは私には全く分かりませんが、テスラは確実にEV自動車の世界を代表する企業となってきているということだけは明らかに分かります。今後、現在時価総額トップのアップル(AAPL)を凌駕する企業となるのでしょうか。
平成の終わりには、時価総額トップ50に名前すら上がっていなかったテスラの快進撃が、どこまで続くのか。これからも楽しみに見ていきたいと思います。