

コロナ前からお客が来ないことでSNSを中心に話題を呼んでいたペッパーフードサービスの『いきなり!ステーキ』ですが、ついに行くところまで行ったと、久々に話題を提供してくれています。
その話題というのが、いきなり!ステーキでお得に食事することができる独自の電子マネーである『肉マネー』が今年いっぱいで廃止になるというもの。
やっぱり無くなってしまうのか・・・という気持ちもありますが、その書き方が問題だということで資金決済法第20条に基づく払戻し義務があるのにそれを記載していないと指摘している人がかなり多いようだ。
前払式支払手段の発行の業務の全部又は一部を廃止したときは、資金決済法第20条第1項第1号により払戻義務が生じ、払戻公告をした日の未使用残高について払戻しを実施する
という法律があり、期限を迎えて失効するのは仕方ないものの、企業側が廃止を決定した場合は、払戻をする義務があるようなのです。
しかし、いきなり!ステーキ側はそれを明記しておらずあくまで年末までに使い切ってねという案内をしていたのがネット民の琴線に触れたようです。
これに関して、「いきなり!ステーキが潰れたら払い戻しができないので、早めに使ってね」ということなのでは・・・!と深読みする人まで現れました。
いきなり!ステーキが斜陽なのは誰の目にも明らかです。拡大期において無理やり店舗を増やしすぎたことで、店員の質も提供する商品の質も大きく下がってしまったことが問題でした。品質に対して、少しずつコスパが悪くなったことで顧客が離れていったという当たり前の結果です。
さらに大きな問題となったのが、自社の赤字の原因が顧客側にあるかのような、怪文書を店舗に貼り出すという謎の行為です。
これによって、圧倒的に消費者の支持を失ったいきなり!ステーキは、コロナの影響も相まって、経営危機というレベルにまで落ちぶれてしまったのです。
外食業界で生き残るのは大変なことですが、長年愛され続ける飲食店というのは、やはり『価格と味を一致させること』という基本的なことができているのだと思います。
高級店には高級店並みのサービスや料理を提供してくれるからリピーターが訪れるのであり、格安店には格安店として満足のいく料理があるからこそリピーターを獲得することができるのだと思います。
結果として、一つのサービスを終了させるのに、法律スレスレの表示をするまでに落ちぶれてしまうことになってしまったのだと思います。
最近は街中で見ることも少なくなったいきなり!ステーキですが、どこかで見かけたら最後に一度はいってみようかなとも思いました。まあ、満足度はそれほど期待できないのですが。