公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は2日、2020年度の運用実績を発表した。37兆7986億円の黒字で、黒字幅は最大だったということだ。

新型コロナウイルスの影響もあって、年度での運用成績が黒字になるのは2年ぶりだということですが、過去最大の運用資産額となったということです。
GPIFは3月末時点の運用資産が186兆1,624億円にのぼる世界最大規模の機関投資家。年金積立金の市場運用を始めた01年度から20年間の累積の収益額は95兆3,363億円になったということですから、含み益だけで資産が倍近くにまでなっていることが分かります。
くしくも、コロナウイルスによって一時的に世界中の株式資産が暴落したタイミングでは、各メディアがGPIFの”運用損”について叩きまくるという現象が起きました。
「年金で投資のようなギャンブルに手を出すなんて言語道断だ!」というような世論が大多数を占めていました。特に朝日新聞や、フジテレビ、国民民主党議員などといった、日本人の足を引っ張ることがお仕事のメディア・政治家たちは嬉々としてお仕事をされていましたが・・・
それから1年ちょっとでGPIFの運用資産は、その後の株高の影響もあって過去最高額を叩き出したということです。
もし仮にGPIFが年金を運用していなければ、資産額は100兆円にも満たなかったということになり、今以上に年金の財源に苦しむことになっていたことはいうまでもありません。
また、マスゴミのいうような『リスクの高い運用』ではなく、GPIFは長期的な目線に立ちつつも、債券などを組み込み、それなりにリスクとリターンのバランスが取れた良いポートフォリオを組んでいます。投資の本質さえ理解していれば、このような馬鹿なマスコミや政治家の意見に流されることなんてなく、GPIFに安心して我々の年金を運用してもらうことに賛成できたはずです。
しかし、無知な人々は、またしてもメディアに踊らされて『投資はギャンブルだ!』と騙されてしまったのです。もしかしたら彼らは今でも投資をギャンブルだと盲信していて、投資に手を出すことはできていないかもしれません。
彼らがどうなろうと我々個人投資家にとってはどうでも良いことなのですが、彼らの方が貧しい老後を迎えるであろうことは火を見るよりも明らかなのですから、年金への依存度が高いのはむしろ、現役時代に投資に触れてこなかった人々なのです。
せめてGPIFの運用の邪魔をしないようにして、老後の自分たちの年金を確保してもらうためにGPIFのプロフェッショナルに財源を増やしてもらっておいた方が良いのではないでしょうか。
じゃないと、本気で我々世代の非投資家は老後にまともな生活ができなくなってしまうのではないだろうかと私は思います。
あなた自身が投資をしようがどうしようが知りませんが、まともに頑張っている人たちの足を引っ張ることだけはしないほうが賢明ですね。