パナソニックは25日、保有していた米電気自動車大手テスラの株式を3月末までに全て売却したことを明らかにした。テスラとの提携関係は維持し、同社のEV向け電池の供給を継続するということだ。
ブルーヨンダーの買収額が約7700億円に上る上、車載向け電池増産などで資金需要が高まっており、株価が上昇したテスラ株の売却に踏み切ったということです。
パナソニックは同社株を2010年に1株21.15ドル(分割前)で約24億円分取得。売却額は約4,000億円だということですから、10年あまりでおよそ166倍。莫大なリターンを得たことになりますね。
5月にパナソニックが発表した短信によると2021年3月期の当期純利益は1,800億円ですから、テスラの売却益がいかに影響が大きいかを物語っています。
シンプルに凄いですよね。まだ新興企業の一つに過ぎなかったテスラ株を2010年時点で大きく買うことができたのは、パナソニック社内の投資部門の社員さんの将来を見る目が素晴らしいということですね。
あと、それに加えて素晴らしいと思うのがテスラ株が注目を浴び始めるまで、保有し続けたということですよね。企業が投資をしたものですから、そこらへんの個人投資家と同じように頻繁に売買を繰り返すことができないのはわかりますが、それにしても10年以上の期間、乱高下し続けていたテスラ株を保有し続けるというのはなかなかの胆力が必要だと思います。
私が投資をし始めたのも2010年ですから、投資を始めたときの100万円を、もしもテスラに1点張りしておけば、1億6千万円を超える金額に育っていたことになります。まあ、これはただの皮算用ですから意味はありませんが、10年で166倍はやっぱり凄いことだと思います。
当時はテスラだってどうなるか分からない企業でしたからね。ハイリスク・ハイリターンの投資に見えますが、パナソニックの担当者には、素晴らしい未来が見えていたのかもしれません。
個人でこれほどのリターンを得るのは、かなり難しいだろうとは思います。やはりパナソニッククラスになると、素晴らしい頭脳を持つ投資家さんたちが何人もいるわけですから、情報量なども個人では到底敵わないものだと思います。
ただ、積極的に投資をしていく姿勢については個人も見習っていきたいところですね。リスクを積極的にとっていく事で、リターンを得られるというのは、資本主義社会のあるべき姿だと思います。
もちろん、東芝のように、投資に失敗して経営に重要な影響を与えることもありますから一概に投資はすごいぞ!と言うのも違いますが、お金持ちになることを目的とするのであれば、リスクを怖がっていてはいけません。
これからも積極的に投資をしている人と、そうでない人とは資産に大きな差が広まっていくことでしょう。