明治安田生命が実施した「家計」に関するアンケートの結果によると、約4割の人が年収について「今現在減少した」または「将来減少する」と回答。そのあおりを受けて『夫のお小遣い』が減少傾向にあるという。

夫の1カ月のお小遣いは、
2019年:3万7774円。
2020年:3万3720円(約4000円減少)
2021年:3万2061円(約1700円減少)。
と年々減少傾向にあり、コロナの影響でテレワークが広がったことにより、ランチ代を不要とした家庭などが増えたことで、お小遣いが大きく減少しているということだ。
これは、リーマンショックや東日本大震災の直後など、不景気下の日本で起こりうる現象で、過去にもデフレ時には同様の回答があったということです。
2012年9月デフレ不況時 取材男性A:
(お小遣いは)下がってます。ファストフードとか牛丼とか立ち食いそばを織り交ぜて…2012年9月デフレ不況時 取材男性B:
なるべくお金を使わないように節約という意味で、たまにおにぎり握ってきたりとか…
まあ収入が減ればその分自由に使えるお金が減ってしまうということで仕方のないところはありますが、サラリーマンにとっては世知辛い世の中に逆戻りしてしまったように感じてしまいますね。
世の中には、2万円ちょっとのお小遣いをやりくりしているドキュメンタリー漫画が話題を呼ぶなど、ますます日本は貧しい国に突き進んでいるなと感じてしまうところが多いですよね。

そもそもいまだに女性がお金の管理をして、男性がお小遣いを貰うという悪しき風習が残っているのか疑問ではありますが、こういうインタビューを見ていると、なんだか家計管理は自分の仕事ではないと言っているかのような男性が多く見受けられますよね。
家計管理も含めて、家事全般は自分の知るところではないという態度をとっている男性が多いのはとても残念なところではあります。男性側も協力して家事をすれば、もっと節約できるかもしれないところが見つかるかもしれないし、男女のどちらが家計管理に向いているか?というのは人それぞれですから、男性側ももっと参画すべきところだと私は思います。
そもそも彼らも若い頃は一人暮らしをしていた方がほとんどだと思いますので、ある程度の生活力は備わっているはずです。バイトをして1ヶ月どうやって生きていくか?というのを真剣に考えて生きていた学生生活を送った人が過半数を超えるのではないでしょうか。
それなのに結婚した途端、家計管理はパートナーに任せ、家事全般も任せた上で「小遣いが少ない」と言うのは仕方ないのかな?と思ってしまう面もあると私は思います。
夫婦が揃って家計を把握して管理していれば、もしかしたらもっと自由に使えるお金は増えるかもしれませんし、切り詰めるべきところは見つかるかもしれません。一人では分からないことも二人で協力すれば分かることもあるでしょう。
そして何より、お互いが家計について理解し、納得した上で何にいくら使うのかということを配分していく必要があるのではないでしょうか。
お小遣い制度というのは素晴らしい制度だとは思いますが、どれだけ成果を上げても、お小遣い制度なら自分の懐に入ってくる収入は一定な訳です。それだとやっぱり仕事に対するモチベーションも上がりませんよね。
お小遣いをもらっている子供は、将来貧乏になりやすいというデータもあります。これは何もしなくても一定のお金が毎月入ってくるという状況に慣れ親しんでしまうことが、”生産性の低い”サラリーマンを生むことにつながるからです。
お小遣いが減っているのは不景気が原因なんでしょうか?それともボーナスをあてにしているなど、家計が破綻しているから?
お小遣いが減っている今こそ、改めて夫婦揃って家計を見つめ直し、改善できるところは改善していくことをお勧めします。そうしなければ、将来への蓄えなんて作れるはずもありませんからね。