先日、自民党内で週休3日制を後押しする提言をとりまとめる議論が行われました。私も週休3日が導入されたら大変喜ぶでしょう。
もし週休3日になれば、例えば週末の土日に加えて水曜日を休みにすれば、常に休み明けか、休み前なので全力で仕事に取り組めるとも言われています。金曜日か月曜日を休みにして3連休にすれば週末に旅行に行くのも気軽にできるようになりますね。コロナが落ち着けば週休3日を導入して欲しいものです。
しかし、日テレの取材によると、実際に導入した企業には課題もあると言うことです。

厚生労働省の調査(約6400社への調査)によると、社員が週休3日を選べる制度を導入している企業は8.3%。およそ530社程度だと言うことです。
ただ、週休3日を導入したものの、つまずいた企業もあります。東京都内の不動産会社・TOKYO BIG HOUSEは2019年に週休3日制度を営業部門に導入しました。
1日の勤務時間は増やさず、給料も据え置きましたが週休3日導入後の営業成績は前年比で4割ほども低下してしまったということだ。
従業員ごとに休日がバラバラとなったことで社員同士の連携が弱まり生産性が悪化したり、怠けてしまったのだそうです。
生産性を上げるために週休3日を導入したのに、生産性が悪化してしまっては本末転倒。昨年週休2日に戻してしまったそうです。同社はトライアルアンドエラーを続けて再び導入できるようにしていくつもりだと言うことです。
政治家が週休3日を検討することもまあ悪いことではないでしょう。しかし、日本にはそれ以上にヤバイ企業がたくさん残っており、そもそも週休2日すらままならない企業もたくさんあります。
業務内容的にテレワークができるのに、導入費用がかかるからと言う理由で徹底的にテレワークに移行しない企業もありましたし、逆にテレワークにしたせいで『仕事しないおじさん』たちが炙り出されて生産性が悪化したと言うパターンもあります。
どんな国にも生産性の良くない企業はあるのでしょうが、日本は特にひどいと思います。日本の企業の99%が中小企業で、その中小企業の中には世間に明かされていないブラック企業が蔓延っている状況なのです。
大企業だからといって生産性が高いのかと言われるとそう言うわけでもありません。大企業の方が社内手続きが面倒で時間がかかるので生産性が悪いな・・・と思うことも多いです。本当にしょうもない内容の決裁にも数日かかってしまうことがデメリットだなと思うこともあります。
大企業も中小企業も生産性が悪く、革新的なことができないからこそ日本は衰退してきているのです。政府が主導で何か革新的なことをやろうとしても、強制力がないから結局ほんの一部の企業しか週休3日も導入されないでしょうし、されたところで結果は見えています。
週休3日も結構ですが、今はもっと他に優先してやるべきことがあるのではないかと思いますね。日本政府そのものが危機感が希薄で後手後手の対応しかしていないから、日本が衰退するきっかけになったのではないでしょうか。なんと言っても、30年もの間、衰退していく国を放置し続けたわけですから。