今朝、twitterを覗いてみると、『Youtuber育成スクール』というトレンドワードを見かけました。
フジテレビ系列の朝の情報番組、『めざましテレビ』にてYoutuber育成スクールが取り上げられたようだ。

こちらのYoutuber育成スクールは、年間の費用が130万円かかるそうだが、Youtuberとして成功するためのノウハウを学べるというものらしい。
講師陣も人気のYoutuberだそうだが、登録者数が数万人程度でも”講師”と名乗れるんだな〜という印象を受けました。

130万円あれば、編集用のMacも結構良いものが買えるし、カメラや設備などに結構お金をかけることができます。Youtubeで利用する商材なども含めれば、130万円というのは初心者がゼロからYoutubeを始めるのには十分な資金だと思いませんか?
もちろん、勉強することが悪いことだとは思いません。Youtuberを否定しているわけでもありません。しかし、Youtuber育成スクールに通っている間に動画を作ってアップした方が意味のある行為だと思うし、どうしてもYoutuberと繋がって仕事がしたいのであれば、UUUMなどに所属してみてはいかがでしょうか。(そんなに簡単に入社できるのかは知りませんが・・・)
そもそも、Youtubeというのは、発信したいことがあるから始めるわけで、他人から学ぶようなことかな?と思います。
Youtuber育成スクールを肯定している意見の中では、例えば吉本のお笑いタレント育成学校”NSC”を例に挙げている人がいました。しかし、お笑い芸人というのも、結局は才能や運が大きなところを占めるので、NSCに通ったからって絶対に売れっ子芸人になれるわけではないですよね。
そもそも、メディアで大活躍している芸人さんは、ほんの一握りですし、NSCの卒業生の一体何%が、お笑いだけの収入で生きていくことができているのでしょうか。
また、メディアで注目されている賞レースでも、最近は非NSC所属のお笑い芸人の活躍が目立っている。
漫才日本一を決める賞レース『Mー1グランプリ』では、2018年から最新の2020年まで、『霜降り明星』『ミルクボーイ』『マヂカルラブリー』と3組続けて、非NSC所属の吉本芸人が優勝している。
また、Mー1グランプリの歴史を振り返ってみると、Mー1優勝者のうち16組のうち13組が吉本所属のお笑い芸人で、NSCをコンビで卒業したお笑い芸人は以下の6組である。
・中川家
・フットボールアワー
・ブラックマヨネーズ
・トレンディエンジェル
・銀シャリ
・とろサーモン
対して、NSCを卒業していないコンビが以下の5組。
・NON STYLE
・パンクブーブ
・霜降り明星
・ミルクボーイ
・マヂカルラブリー
コンビの片方だけNSCを卒業、または中退しているコンビが以下の2組である。
・チュートリアル
・笑い飯
こうして見てみると、お笑い芸人を育成する『NSC』を卒業した”お笑いエリート”ですら、最高峰のお笑い賞レースであるMー1グランプリで優勝するのは困難なことがわかります。
同じようなビジネスモデルの『声優養成所』だって厳しさは負けていません。

声優を目指している30万人のうち、声優業だけで生活できるのは300人程度。割合にしておよそ0.1%だ。それでも毎年、声優養成所には”声優のたまご”がお金を持ってやってくる。卒業生が一流の声優になろうが、なるまいが、声優養成所にはチャリンチャリンとお金が入ってくるのです。
養成所ビジネスはなんてラクなビジネスなんでしょうか。Youtuberも、登録者が何百万人クラスの人たちは、自分で自分が輝けるジャンルを切り開いて成功者への道を突き進んでいった生粋のクリエイターです。
時には大きく舵を切りながら、より売れるためのジャンルを自力で切り開いていける人たちだと思います。日本トップクラスのYoutuberであるHIKAKINが、ヒューマンビートボックスの動画がきっかけで大きくバズったことを知っている子供たちが果たしてどれくらいいるでしょうか。
まずは自分が得意で大好きなことをベースに、より多くの人たちに面白いコンテンツを届けようという思いと行動力、発想力があってこそ、Youtubeの世界では生き残ることができるのだと私は思います。
学校で勉強すれば一流になれると思って、Youtuber育成スクールに入学するような凡才には、初めから才能がないと思うので、こんな情弱ビジネスにお金を払うべきではないのでは?と私は思いました。