フォーブスは今月6日、35回目となる毎年恒例の「世界長者番付」を発表しました。

今年の番付に入った富豪たちが保有する資産は、合計およそ13兆1,000億ドル(約1,445兆円)となり、昨年の約8兆ドルから大幅に増加。史上初めて、合計資産額が10兆ドルを超えたことが話題になりました。
コロナショックで株価が低迷していた昨年と比べ、今年は主要な株式市場の株価が好調であり、結果的に大富豪たちは自らの資産を大幅に増加させたのだろうと見られます。
さて、注目のベスト5ですが、今年も世界一の大富豪となったのは、アマゾン・ドット・コム(AMZN)の創設者、ジェフ・ベゾス氏。一時的にテスラ(TSLA)のCEO、イーロン・マスク氏とのデッドヒートとなりましたが、テスラ株の調整の影響もあり、4年連続でベゾス氏が世界一となりました。
対するイーロン・マスク氏は第2位ですが、昨年時点では31位でしたから、テスラ株の爆上げと共に大躍進の一年だったといえるでしょう。
その後は、LVMHの取締役会長兼CEO、フランスのベルナール・アルノー氏、マイクロソフト(MSFT)の創設者、ビル・ゲイツ氏、フェイスブック(FB)の創設者、マーク・ザッカーバーグ氏が資産額トップ5となりました。
また、トップ5の常連だった『投資の神様』バークシャー・ハサウェイ(BRK)のCEO、ウォーレン・バフェット氏は20年ぶりにトップ5から漏れ、第6位となった模様です。
また、新しく事業を起こして成功したベンチャー企業のCEOもランクインしている人が増えたようで、過去1年間の、グロース株の成長性の高さを改めて証明する形となりました。
フォーブスの長者番付の記事を見て、ネット上に「こういう奴らに寄付をするように働きかけろよ」というようなコメントを見かけました。
しかし、その方は存じ上げないかもしれませんが、こういう大富豪こそ、慈善団体を立ち上げて億単位の寄付を何度も行っているのです。つまり、貧乏人がやっかむ隙も与えないほど、大富豪というのは人格的にも素晴らしい人が多いです。
あるいは、寄付よりも更なる事業の発展に力を入れているCEOも多いです。彼らがイノベーションを起こすことが、結果的に社会に貢献することになり、世界経済の成長に繋がるのですから、彼らが自らの事業を発展させることはそれだけでも現代社会にとって有意義なことなのです。
貧乏人は大富豪のお金の使い方にケチをつける必要はなく、「給料が安い」とか、「ボーナスが出ない」とか言って自分のことだけ心配していれば良いのです。そういう発言ばかりしていると、余計に貧乏になっていく負のスパイラルに陥るのですが、彼らは永遠に抜け出すことはできないでしょう。
このような貧しくなるスパイラルから抜け出すためには、我々は自ら起業をするか、もしくは株を買って株主になるより他ありません。どちらの選択肢も、事業のオーナーになるということであり、資本主義においてはそれがお金持ちになる確率の高い選択肢の一つなのです。
お金持ちになりたければ、お金持ちの行動から学ぶより他ありません。お金持ちがやっている行動こそが資本主義では正義なのです。
我々が投資だけでフォーブスに名を連ねるのは難しいところだと思いますが、投資だけでフォーブスのトップクラスの常連となったバフェット氏を見倣って、今日もコツコツと投資を続けたいと思う次第です。