金融広報中央委員会が調査・発表している「家計の金融行動に関する世論調査」(2020年)によると、40代(二人以上世帯)の金融資産の額は平均で1,012万円、中央値でも520万円とのこと。
40代となれば、既婚者もかなり割合が増え、基準になってくるのはどうしても二人以上の世帯。世の中の40代の金融資産額の中央値が500万円を突破しているのが通常だという認識で問題はないでしょう。
この数字を見て、「みんな結構貯金してるんだな・・・」と感じる人もいらっしゃるのではないでしょうか。貯蓄ができている家庭がある一方で、40代は子育て真っ盛りでお金がかかるということもあり、貯蓄がない世帯の割合は13.5%と、30代の貯蓄ゼロ世帯の8.2%よりもかなり割合が増加しており、貯蓄できている世帯とそうでない世帯の格差が40代になって大きく広がっていることがわかります。
日本人の平均寿命は、84.21歳。世界でもトップクラスの平均寿命ですが、人生が80年ちょっとだと考えると、40代はすでに折り返し地点。そろそろ『貯金ゼロ』であるならば見直しをしなければならない世代だと思いませんか。
マイナビニュースにそんな40代の方が、『貯金ゼロ』からお金を貯め始めるにはどうすれば良いのか?という記事が掲載されていました。

定年が65歳、70歳だとしても、もう元気に働けるのはたかだか20年程度。その間に収入を貯金に回すことができなければ、老後はかなり厳しいものになってしまうかもしれません。ぜひ参考にしてください。
使うお金に優先順位をつける
貯蓄ができない人の共通点は、収入があった分を何気なく使ってしまい、「何にどれだけお金を使っているか」が把握できていないというケースが多いです。
収入が増える代わりに支出も増えがちな40代においては、きちんと家計を管理するということも必要な要素です。
まずは1カ月分のレシートやクレジットカードの明細、電子マネーの利用履歴、銀行口座の通帳を見ながら、何にいくら使ったかをチェックします。そして、自分のお金の使い方のクセを把握しましよう。
特に必要でないものを衝動買いすることが多い場合は、その場で買わずに購入代金を貯めてから買うようにしましょう。即決せずに検討する時間を設けることで、衝動買いを減らすのに効果的です。
また、コンビニやスーパーでついで買いをしてしまったり、現金を引き出すときに手数料がかかるコンビニATMを使いがちならば、まずは回数を減らすことを意識してみましょう。
また、固定費の中でも削減することが可能な、利用していないサブスクの解約や、割高な通信費の見直しなどは積極的に行いましょう。
手取り収入のうちの貯蓄割合を決める
貯金をするためには、まず初めに手取りからいくらを貯金に回すのか?というのを意識しなければ、いつまで経っても貯まることはありません。
手取り収入が入ってきたら、まずはともかくそのうちの何割かを貯金として置いておいて、その残ったお金の中でやりくりすることが必要です。
割合は、自分が無理なくできる範囲と言いたいところですが、そうなれば今まで貯金ゼロで暮らしてきた人たちは収入の全てを散財してしまいます。
「家計の金融行動に関する世論調査」によると、40代の貯蓄割合の平均は11%なので、最低でも10%は貯蓄に回すことを目標にしましょう。
そしてさらに余裕があれば、割合を20%、30%と増やしていくのはOK。絶対に10%を下回ることは避けてください。また、臨時収入であるボーナスは全額貯金をして資産に回すようにしましょう。
始めは辛いかもしれませんが、貯まり始めるととても楽しくなってくるものですから、ぜひ40代からでも貯金する習慣をつけて欲しいと思います。
そしてある程度のお金が貯まれば、ぜひ、貯蓄から投資へシフトして欲しいと思います。とはいえ、40代は投資を始めるにはギリギリの世代ですから、貯金を始めるのと同時くらいに貯まったお金を投資に回していく方が理想的かもしれません。とにかく老後にそれなりのお金を用意しようと思うのであれば、40代は最後のチャンスと言えるかもしれませんので、1日でも早く、行動を起こした方が良いだろうと思います。