昨年の1月に私がマネージャーを辞めたタイミングで、今のマネージャーと同時に入社してきた、私の直属の上司、経理部長が今月いっぱいで退職することになりました。
まあ、今月の始めぐらいにはすでに通達されていて、現在、期末決算の準備と並行して、業務の引き継ぎや割り振りを見直している様子です。平社員となった私にとっては、それほど重い話ではないですが、それにしても今の会社に入社してもうすぐ3年。すでに、経理部長が三人目となりました。
一人目は私が入社してすぐに退職された方で、あまり関わりはなかったのですが、二人目の経理部長は、意識だけ高くて対して仕事をしない人だったので、正直私は彼が辞めるのは何の問題もないと考えていました。
そして昨年の1月に入社してきた三人目の経理部長。かなりのコミュ障で、かなり苦労しましたが、なんだかんだ言って1年以上仕事をしているとそれなりに仲良くなってきていたというのに、1年3ヶ月で退職されるとは・・・予想外でした。
今までの三人とも、肩書きとしては”公認会計士”であり、いざ転職をしようと思えば、いくらでも選択肢があるのでしょうね。私は当然、転職はどんどんした方が良いと考えるタイプですから、彼の選択肢もアリだと思っています。
しかし、弊社の経理部長は、決して待遇が悪いわけではないと思います。東証一部上場企業ですし、年収はおよそ1,200万円程度。今の部長は40代半ばですから年収だけで見れば十分に勝ち組と言えるのではないでしょうか。
もちろん、福利厚生も標準的なものは揃っており、現在は、コアタイムなしの”スーパーフレックス制”を導入していますし、無期限で在宅勤務をOKしています。あ、そもそも部長はフレックス制度ではなく、完全裁量制の働き方なので、実質何時から何時まで仕事をしていようが問題ありません。
住宅手当とかがあれば良いのですが、それは残念ながらありません・・・ですが、同業他社と比べて年収は高い傾向にあるので、それでも十分にやっていけるんじゃないかなと思います。
とまあ、待遇としては、恵まれているとは言えないにせよ、悪くない条件だと思います。しかし、3年間で三人の経理部長が辞めてしまっているというのは由々しき事実です。
あまり、詳細は言えませんが、経理部長というのは相当プレッシャーがかかる立場であり、かつ責任重大なポジションであると言えます。それに加えて、管理部門のキーパーソンとして、曲者揃いの各部署の重役たちをまとめて、納得させられるだけの交渉力などの能力が求められます。
年収1,000万円overは、確かに魅力的なのでしょうが・・・仕事に追われる毎日を過ごしていて、果たして幸せなんだろうか?とふと感じることがあります。
もちろん、会社で昇格して、出世して、というのを夢見る人も多いのでしょうが、出世するたびに年収が上がっても、それ以上に責任は大きく増加してしまいます。ハッキリと言って、割りに合わないと感じることも多いのではないでしょうか。
サラリーマンとして高収入を得ることは、資産形成においても、当然魅力的なことだと考えています。収入が高ければ、それだけ余剰資金を余らせることができる。こんなことは引き算ができる小学生でもわかることですよね。
しかし、収入が高くても、その仕事内容の割りに合わないのであれば、本当に幸せとは言えないんじゃないかなと感じてしまうわけです。
というより、仕事内容は基本的には収入から考えれば割に合わないことの方が大半です。当たり前ですが、全ての従業員が年収以上の働きをしなければ、会社が利益を上げることはできませんよね。
例えば年収400万円の人が、1年間に400万円分の仕事しかしなければ、会社は赤字になります。人件費は従業員に支払っている給与以外にも社会保険料の会社負担分などがありますし、年収400万円の人の人件費は年間600万円程度はかかっていると考えてもらって良いかと思います。
だからと言って、従業員が600万円の仕事しかしなければ、それはそれで人件費が賄えているだけでプラスにはなりませんから、年収400万円の従業員に求められているのは、年間600万円以上の価値を生み出す仕事ぶりなのだと言えるでしょう。
もちろん、年収が高くなればなるほど、そのハードルも上がっていきます。年収1,200万円ともなれば、人件費だけで2,000万円弱はかかっているわけでしょうから、責任重大、心身を削る仕事ぶりが求められるのは仕方のないことなのかもしれません。
ですので、私は正直、サラリーマンとしてこれ以上高収入を目指して働くつもりは一切ありません。マネージャーすら少し経験して退いた私ですので、部長になんてなりたいとも思わないです。(もちろん、今の私には経理部長になれるだけの器はありませんが)
経理部長にならずとも、私は会社員としての収入だけでなく、投資家としての配当金収入や、ブログからの収入など、複数の収入源を有しています。だから、頑張って昇進をする必要性があまりないわけです。
最近、FIREが話題になるなど、今までのように会社員としてあくせく働いて頑張って収入を上げるという考え方は古くさいものになっているように感じます。ある程度の資産を形成し、40代・50代ぐらいから自由な働き方を考えるというのが最近のスタンダードとなっているのである。
それを考えると、私は本当に40代ごろまでに資産1億円を形成し、部長にならなくても十分暮らしていけるという生活スタイルをこれからも愚直に目指していきたいなと感じた次第です。
年収1,000万円プレイヤーは、決してラクな道のりではないだろうと思います。しかし、その茨の道を突き進んだ上でたどり着いたところが、決して理想郷ではないということを私は改めて考えさせられました。
平社員として、それなりに稼ぎながら資産形成を続けていく。これが私の理想のライフスタイルです。