米国の大手飲料メーカー、コカ・コーラが増配を発表しました。

四半期ベースでは0.41ドルから0.42ドルとわずか1セントしか増加していませんが、増配率は2.4%、年間1.64ドルから1.68ドルへと、コロナ禍で業績には不安が残る昨今でもしっかりと増配してくれるという事実だけでもかなりの英断だと私は感じています。
これでコカ・コーラの連続増配は59年連続となることが決定し、底堅い”いぶし銀”の様相を見せてくれました。
業績の悪化によって、配当を据置きにしたり、減配・無配に転落するという企業が少なくない中で、59年という長きにわたって増配を続けてくれた企業には、安心して投資することができるというものですよね。なんと言っても投資をし続けていれば勝手に配当金が増えていくわけですからね。
コカ・コーラは永久保有の対象となりうる超優良銘柄の一つですが、私は調整があるたびに安全牌としてコカ・コーラに追加投資をしているので、徐々にではありますが取得単価が上がってきています。なんだかんだ言って、含み益となっている株を買い増ししているわけですから、取得単価が上がってしまうのは仕方のないことではありますけどね。
現在、私Yukiのコカ・コーラ株の取得単価は33ドル。含み益もたった50%程度しか乗っていないこの銘柄を長年保有し続ける意味はなんでしょうか。それこそが、連続増配による配当金の存在だと安定した収入の増加だと言えるでしょう。
現在の株価で見れば、コカ・コーラの配当利回りは増配後の水準で見ると、大体3.3%程度です。高配当と言えば高配当かもしれませんが、配当金にこだわるならもっと高配当の企業に投資したいと考える人も多いはずです。
しかし、私の取得単価から計算した、YoC(Yield On Cost、投資元本に対する配当利回り)は、5%を超えるまでに成長してきたことになります。連続増配を続けてくれている企業は、毎年配当金が増えていくだろうという期待が他の企業よりも格段に高いです。取得単価さえ上がらなければ、徐々にYoCは上昇していくことが予想されるでしょう。
このように安定的な増配を繰り返してくれる株は、それほど大きな成長性は期待できませんが、緩やかであれば着実に成長してくれますし、配当金と言うキャッシュ・フローを考えたときに、長期的な目線で投資しやすい銘柄だと言えるのではないでしょうか。
小型グロース株もいいですし、そのような銘柄とは見方が違ってくると思いますが、大型で成長性の少ない連続増配株も、非常に魅力的だと思います。
それでいて、コカ・コーラのように世界中の飲料業界を牛耳っているような企業が潰れる未来を想像することは難しく、投資した株を売るタイミングなどほとんど無いに等しいと言えるのではないでしょうか。
これからもたまに追加投資をしたいと思いつつ、今の株価だともう少し下がってもらえるのを待つばかりではありますが、コカ・コーラは配当金目当てのキャッシュ・フロー投資家にとっては非常に魅力的な銘柄なのでは無いかと思います。今一度、ディフェンシブないぶし銀の銘柄を思い出してみてはいかがでしょうか。