ブルームバーグの報道によると、コスタリカのグアナカステ州出身の18歳の学生、フェリペ・ザールさんは、歴史的な大暴騰を演じたゲームストップ(GME)株への投機で投資資金の半分を失ってしまったということです。

ゲームストップ株が232ドル前後で取引されていた今月1日、ザールさんは父親の投資口座を使って928ドル相当の同社株を購入したようです。しかし翌日には売りに動き、投資した資金の半分を失ったようです。
投資額は928ドルだったと言うことで、それほど大きな損失ではなかったようですが、グアテマラの18歳にとっては、もしかしたらかなりの大金だったのかもしれません。なけなしの資金の半分を失ってしまった彼は、以下のように語っています。
「社会実験であり、賢明な投資でなかったのは間違いない」とザールさんは語り、「ギャンブルだった」と振り返った。
ブルームバーグのデータによると、ロビンフッドが取引制限の対象とした50銘柄は、2020年末時点から個人投資家の投機的取引がピークだった時点までに時価総額が計2,760億ドル(約29兆円)増えていたのですが、今度はわずか数日で1,670億ドル(約18兆円)が吹き飛び、彼のように『歴史の一部になりたかった』投資家たちが奈落の底に叩きつけられた模様です。
彼らのように、日々株式投資をしてくれる短期投資家がいるから、毎日株価は上下をしているわけですので、彼らの存在を否定するつもりはありません。しかし、彼らのように短期的な目線で投資を続けている人たちは、資金の大半を失ってしまう可能性も大いにあると言うことがわかります。
最近、テレビなどのメディアで投資特集が組まれるなど、株価の暴落が起こりそうな気がしてなりません。

まあ、これだけで暴落するぞ!と言うのもちょっと暴論ではありますが、今回のゲームストップを始めとした投機の流れは唐突すぎる上にスピードが早すぎて、一気に暴落するのは目に見えていました。
これだけのスピードで動くような相場では、私のような投資家はそのスピードに乗っかることは難しいです。もちろん大儲けする可能性もありますが、大きな損失を被るリスクも高いです。
うまく時流に乗ることができれば、大きな利益を上げることができることもあるでしょうが、まさか個人投資家がファンドマネージャーに打ち勝つなどとは誰も予想できませんでした。それを考えれば、潰れかけのゲームショップや映画館の株を買い続けるのはかなりの困難だったと言えるでしょう。
私の株式投資のテーマは『ノンストレスの株式投資』ですので、時間をかけてコツコツ成長してくれる投資対象だけに投資するようにしています。ハイテク銘柄はいつまでも投資できるかどうか?と聞かれると20年後、30年後はどうなるかわかりませんが、まだまだ成長性がある大手企業のみに投資をするようにしています。
実際には、ほとんどの投資家たちが資金の半分を失うようなこともあるでしょうし、大きく含み益を得たとしても、売りのタイミングを間違えることもあるでしょうから、その後大きく株価が上昇したとすれば、利益を上げることができても大損をしたような気がしてならないかもしれません。
そんなことで余計なストレスを感じるぐらいなら、素直にインデックス投資でもしている方が、精神衛生上良いかもしれません。これからもコツコツとストレスを抱えないような株式投資を実施し続けることが良いのかなと思いました。