アメリカやヨーロッパ、日本などゆたかな先進国に生まれた幸運を活かすなら、誰でも億万長者になれる。
『となりの億万長者』の著者であるトマス・スタンリー氏はこのように語ります。我々日本人は、『一億総貧困』と言われていますが、その実は世界的にはかなり恵まれた環境に置かれていることを実感している人は少ないかもしれません。
日本があまりに平和ボケしているから、実感が薄れているのかもしれませんが、もしあなたが、今日、明日にでも命を落とす危険にさらされておらず、当然のように年越しを迎えることができるだろうという環境にあれば、それだけで平均以上には幸運な存在かもしれません。飢えや戦争、病などで今にも命の危機にある人が世界中には相当数存在していることでしょう。
さて、そんな幸運な我々日本人や先進諸国の住民にも、億万長者になることは難しいと考えている人がいます。しかし、それは考え方が間違っているのであり、豊かな国で過ごしているのであれば、誰にでも億万長者になる可能性はあるのです。

投資家であれば、前述の『となりの億万長者』はおそらく既に読了されているかと思いますが、その中で蓄財優等生・蓄財劣等生という言葉が何度もくりかえし出てくることはご存知でしょうか。
あなたが蓄財優等生か蓄財劣等生かを測る数式は非常に単純で、『期待資産額』を求めて、それよりも資産が多いか少ないかで判断できる。
「期待資産額」=「年齢×年収÷10」
上の数式で期待資産額を求めることができます。
例えば、30歳の男性の場合、平均年収は371.45万円(賃金構造基本統計調査(令和元年分)より)とのことですから、先の数式によれば期待資産額は『1,114.35万円』になるということだ。
年齢と年収から算出するため、人によって期待資産額はバラバラとなります。私の期待資産額は2,000万円を超えていますが、実際の資産額は4,000万円程度ですから、十分に上回っており、『蓄財優等生』の称号をいただけることがわかります。
ただ、この期待資産額を若い間に突破するのはかなり困難だと言えるでしょう。22歳の大卒の新卒社員で年収が300万円だとしても、期待資産額は660万円になるわけですから、大学を卒業してすぐに660万円の資産を有している新卒社員は数少ないのではないかと思います。
しかし、収入の一部を取っておき、それを投資に回すだけで、時間をかければ億万長者を目指すことは十分に可能なのです。
別に私は、自分が蓄財優等生であることでマウントを取りたいわけではありません。そんなものはバカバカしいです。ただ、私自身も20歳の頃にはやっと100万円の資金を用意できた程度の『蓄財劣等生』だったのですが、投資を初めて10年間、コツコツと資金を投入し続けたからこそ、今の資産額を達成することができたのです。
アメリカのミリオネアは1900万人で、すべて世帯主として概算すると、総世帯数1億2858万に対して14・7%、6~7世帯に1世帯はミリオネアになる。以下、主要先進国をミリオネア世帯比率で並べると、イギリス(ミリオネア250万人/世帯数2782万)は9%で11世帯に1世帯、フランス(200万人/2828万世帯)が7%で14世帯に1世帯、ドイツ(220万人/4080万世帯)が5・4%、日本(300万人/5700万世帯)が5%で20世帯に1世帯だ。経済格差の拡大で貧困が社会問題になっているが、その一方で、億万長者がどこにでもいる世界に私たちは生きている。
インターネットに接続して、当ブログを読むという時間を取ることができる環境にいるあなたは、『となりの億万長者』が普通にいる世界で暮らしていると言えるのではないでしょうか。
お金持ちになるには、以下の方法しかありません。
(1)収入を増やす
(2)支出を減らす
(3)運用利回りを上げる(資産を上手に運用する)
いくら高収入でも『蓄財劣等生』が存在するのは、支出が多かったり、貯金をしているだけで資産の増加率が悪いケースが多いです。別に余剰資金の全てを資産運用に回せというのではありません。自分が許容できる範囲のリスクを取ることを推奨しているのです。
ノーリスクでは、ほとんど全くお金が増えない時代に突入しているのは、何も最近の話ではありません。私が銀行の預金利息を意識し始めた頃には既に日本の預金利息は低金利でした。
貯金をしているだけでお金に困らない生活が送れるかというとそんな都合の良い時代ではないことは明らかです。少しずつでも良いのでリスクを取って、行動し始めることが重要だと言えるのではないでしょうか。今年は本日で株式相場も終わりますが、予想に反して素晴らしいリターンを得ることができた1年だったと言えるでしょう。それもまた、リスクを取ったからこそなし得たリターンなのです。
適切にリスクを取ることを続ければ、億万長者になることなんて、スタバでフラペチーノを飲むくらいカンタンだと言えるでしょう。