あなたは、お金持ちと言う言葉を聞いて、どういう人をイメージするでしょうか。名前通り、現金やお金を持っているという人がお金持ちだと思っている人もいるのではないでしょうか。しかし、お金持ちほど、投資をしているというシンプルな事実です。

今年の世界長者番付は確認済みだろうか。フォーブズの発表によると、1位はAmazonのCEOジェフ・ベゾス「1310億ドル」、2位ビル・ゲイツ「965億ドル」、3位ウォーレン・バフェット「825億ドル」。皆、円換算すれば「兆」超えの資産家だ。
最新の順位では、テスラ(TSLA)のイーロン・マスク氏がビル・ゲイツ氏に代わり、2位に躍り出ているようですが、いずれも押しも押されぬ億万長者ですが、『現金』が資産のほとんどを占めているという人は一人も居ないでしょう。
彼らほどの大富豪でなくても、実はかなりの資産を持っているという『となりの億万長者』は確かにいるようです。日本には132万世帯という億万長者がいるみたいです。

しかし、彼らが億万長者になることができたのは、ひとえに投資をしているからです。実は「お金持ち」ほど、現金を持たない傾向があります。株、債券、不動産、金(ゴールド)、美術品……富裕層が現金所持を避けるのは、庶民が気付けない「貯蓄のリスク」を理解しているからだということです。
日本人は貯蓄好きで有名ですが、世界有数の大富豪であるウォーレン・バフェット氏が「インフレーションこそがもっとも重い税金である」と語るように、貯蓄ではインフレに勝つことができないのは資本家の間では常識です。
たとえコツコツ貯金をしたとしても、物価が上昇していれば、現金の価値は下がっていく、つまり、相対的に資産は減っていくのと同義なのです。そして、デフレ社会と言われている日本でも、ここ数年の間はジリジリとインフレ率が高まっているのです。100円ショップでも100円均一では商品を提供できなくなっていたり、同じ価格でも内容量が減っている『サイレントインフレ』がネット上で炎上することが増えましたよね。

ただ、最近では『年金2,000万円問題』が明らかになって以降、投資を煽る人も増えたと言われています。そのため、投資をするにしてもどの情報源を頼るかどうかは重要になってくるのですが、「騙されそうで怖い」と考えて、投資をしないままでいると、気付かないうちに取り返しのつかないほどの格差が生まれてしまうのです。
『投資のプロ』の話を聞くのも有効ですが、一方的に鵜呑みにするのは、それもまた危険です。大切なのは投資に関する情報源を誤らないことと、誰か一人の意見を鵜呑みにして、投資のプロの信者にならないことです。
重要なのは自分で考えて、ポートフォリオの作成を人任せにしないことです。投資の入りとしては優秀かもしれないロボアドも、手数料は割高になっており、手数料の高さに気付くまでの投資法と言えるのかなと思います。
何よりも重要なのは、資産家と呼ばれるお金持ちほど、現金は保有しておらず、現金以外の資産を保有している割合が高いということです。彼らが、お金に余裕ができたら投資をしようと考えていたとしたら、彼らほどの大きな資産を持つ資産家は生まれていなかったことでしょう。
将来、あなたがお金に困らない生活をしたいというのであれば、逆説的ですが、お金を持っていてはダメだと言えるでしょう。現金ではなく、資産を持つことが、将来のあなたをお金持ちへと誘ってくれるのだと私は思います。