ロイター通信によると、中国がECサイト大手のアリババグループ(BABA)に対して、独占的慣行の疑いで調査を始め、関連企業のアント・グループを金融規制に関する会合に呼び出したとの報道がありました。
傘下のアントグループも呼び出しをしたそうで、中国当局の馬雲(ジャック・マー)氏に対する包囲網は一段と強くなっている様子です。
それもこれも、カリスマ経営者であるジャック・マー氏の人気の高まりにより、中国当局が彼の影響力の大きさにビビって今のうちに潰しておこうという浅い考えが見えてきます。独占禁止法を中国が唱えるとは、笑えない冗談ですね。
中国人は口が裂けても言えないでしょうが、中国共産党の行動そのものが独占の最たるものだと言えるでしょう。国内のみならず、周辺の国や他国の公海にまで手を出して、中国のものだと主張する様は、まさに独占の極み。中国当局が、『独占禁止法』という言葉を知っていたということすらも驚きを隠せないほどです。
中国共産党による独占の邪魔になると思われてしまったジャック・マー氏のカリスマ性はこれからもボコボコに叩かれる可能性があるでしょう。
先月の末ごろにもアリババ株を買い戻ししましたが、完全に裏目に出てしまいましたね。以前も、夜中のテンションで株を買って失敗しているので、これは今後も気をつけるべき反省点だと言えるでしょう。

まあ、普段とは違うテイストの記事が書けただけでも良しとしましょう。ネタになるならそれも悪くはありません。ただ、投資結果はネタにできるほど面白くはないです。完全に2年前のクリスマスショックの再来のような気持ちです。
しかし、私はここでアリババ株の買い直しをしました。昨日の香港市場において、230香港ドルで100株の買い付けをし、米国市場の開始直後にNYに上場しているBABA株を全株手放しました。
すでに今年の仕事納めをした私Yukiとしては、前場だけとは言え開いている香港市場でリアルタイムで取引ができたのは貴重な体験でした。この時期だけでも日本株でデイトレとかしてみるのも面白そうですね。まあ、生半可な気持ちなのできちんと勉強しない限りは手出しはしないでしょうけど、経験としては面白いかもしれません。
それはともかく、アリババへの投資から完全に撤退しなかったのは、アリババの業績は決して悪いとは言えないからです。先月の独身の日セールでは、取扱高が7兆円を超えるほどの業績の良さを見せました。

また、クリスマス前にはかなりの取引高を見せたのではないかと思います。個人的な見解としては、独占禁止法に引っかかったところで、アリババ及びアリペイを利用しなくなるという中国人はそれほど多くないだろうと思います。
本音を言えば、アリババ株なんて売り払ってしまいたいと思うところです。その名の通り、完全にババを引かされたと言わざるを得ません。ただ、業績ではなく、独禁法に引っかかっているという疑いで調査を受けているというのは、米国の優良企業でもよくある話です。むしろそれだけの独占力を有しているというのはメリットとも言えるほどではないでしょうか。
しかも、中国当局が問題視しているのは、出店者に競合するプラットフォームで商品を販売しないよう独占的契約の締結を迫る「二選一(二者択一)」というアリババの慣行に対してなのですが、これは実はアリババだけに限らず、他のプラットフォームでも慣習的に行われている商習慣ということです。つまり、これが罪だとなれば、アリババのみならず、他のECサイトも慣習を改める必要が出てきます。
ECサイト業界全体が同じように影響するとすれば、アリババだけが一人負けすることはないでしょうし、ECサイト間でも自由競争が出てくることにはなると思いますが、多くの中国人たちはこれからも使い慣れたアリババのプラットフォームを利用し続けるのではないかと思います。
完全に中国当局のご機嫌を損ねてしまったことによる、とばっちりなのですが、それでもアリババに科される制裁金は、売上高の最大10%、およそ80億ドル程度と見られます。これは手痛い金額ではあるものの、アリババとしては決して用意できないような金額ではありません。
これ以外にも難癖をつけられて、解体させられるほどのダメージを負ってしまう可能性も否定できませんので、アリババへの投資からは突然身を引く可能性もありますが、今のところ、単純な独禁法違反の疑いであれば、買い支えてみようかと思いました。
中国当局としても、アリババの影響力を落とすことはありそうですが、完全に潰してしまうということはしないはずです。もしそうだとしたら、本気でババを引いてしまったと嘆くしかありません。米国株投資と違って、中国株であるアリババには、絶対に大丈夫!という確信が持てないのがなんとももどかしいのですが、今年最後の大勝負として、アリババへのナンピンを少しずつ続ける可能性があります。というか、続きは香港市場で買おうかな。
まだ下がる余地はありそうですが、それでもアリババ株を買い増すには良いチャンスのようにも見えるんですけどね。どうでしょう。米国株なら自信を持って買い増しするところなんですけどね。。。
とりあえず、ポジションを30万円相当まで下げながら、下値を拾っていけるようにはなったので、良しとしましょうか。1ヶ月で20%近い損失をくらったのは手痛いですが、例によって、それほど大きなポジションを取っていなかったのが不幸中の幸いです。アリババには2回、損失を確定させられましたので、中国株には向いてないのかもしれないですけどね。
中国当局の本気度次第とは思いますが、これくらいのことではアリババの優位性は揺らがないと思います。中国株がNY市場から上場廃止を喰らう可能性もありましたが、アリババへの投資を香港市場に移したために、NYの上場廃止の影響は関係なくなるかなと思います。
せっかくの休暇中ですから、気持ちよくクリスマスを迎えたいものでしたが、思わぬところで邪魔が入ってしまいました。今年はもう株のことなんて忘れて、素敵なクリスマスを過ごしたいと思います。