家計のやりくりに苦慮する40代の男性から、弁護士ドットコムへとある相談が寄せられたということです。

男性(40代)は共働きの妻と子どもの3人暮らし。以前は、自分の小遣い月1万円以外の給料すべてを妻に渡していましたが、家賃や光熱費の滞納が目立ったため、それら生活費を男性が支払うようにし、給料を渡さないようにしたといいます。
しかし、その変更は、妻にとって「自由に使えるお金が減った」という認識だったのかもしれません。その後、妻がたびたび男性の財布から勝手にお金を抜いていくようになりました。抜かれたお金は、男性の小遣いなどではなく、生活費に充てるためのものです。
しかも、妻はお金を抜いていることに気付いてないと思っているのか、生活費まで請求してくるということで、この男性は離婚を考えているということだ。
これははっきり言って、家庭内とは言え窃盗罪が適用されます。親の財布からお金を取ったとか自慢しているネット民の皆様も、当然それは犯罪行為ですから自重した方がよろしいかと思います。
この家庭の収入がどれほどのものか明かされていないので分かりませんが、収入のうち、1万円だけを小遣いとして渡され、それ以外は管理を任せていたにもかかわらず、家賃や光熱費を滞納してしまうというのは、明らかな管理能力の不足です。
家計管理を妻から自分自身に切り替えたのは賢い選択だったと言えるでしょう。しかし、お金を抜かれてしまうというのはどうすれば良いでしょうか。
もちろん、元記事にあるように、家庭裁判所に駆け込むのも一つの手ですが、これもまた余計な費用がかかってしまいますし、家庭内のことですから、これで『解決』とはなかなか言えないのではないでしょうか。
この手の犯罪者は、そもそも手癖が悪いため再犯の可能性が高いです。万引き犯とかが何度も捕まっていることからも窃盗は再犯率が高い犯罪として知られています。
このまま結婚生活を続けるというのは、いわば窃盗犯と同居しているようなもの。始めのうちは反省していてもいずれ再犯の可能性は高いでしょう。
ただ、ここからは憶測でしかないため何とも言えませんが、彼らのケースでは、そもそも『収入が低すぎた』可能性もあるのではないでしょうか。
夫への小遣いが月1万円というのは、かなり厳しい状況と言わざるを得ません。最近であれば、中高生でも月1万円くらいのお小遣いをもらっているという子もいるのではないでしょうか。
社会人で月1万円の小遣いではさすがに、やりくりするのは厳しいでしょう。1日平均330円程度、平日の営業日だけお金を使うと考えても、1日500円前後でしょうか。1回飲みでも行けば、1週間分のお小遣いが飛んでしまうなんていう生活になりかねません。
それでも家賃や光熱費などの最低限の固定費すら払えない生活になってしまうというのは、やはりそもそもの収入が低いのではないかと推測せざるを得ません。もしくは、収入に不釣り合いな賃貸物件に住んでいるという可能性もあります。
住宅費は収入の3分の1程度が適切だと言われていますが、可能な限り下げられるのであれば家計を圧迫せずに住むでしょう。私の家賃は大体、サラリーマンとしての収入の4分の1程度です。まあ、もっと下げようと思えば下げることは可能ですけどね。
収入が低いのであれば、固定費を削減することは一番初めに見直す必要があると思いますので、親子3人で暮らせるギリギリのラインを探ってみるのもアリかもしれません。
そして時間に余裕があるのであれば、副業などを通じて、少しでも収入を高めるという手段をとることをオススメしたいと思います。
また、今は『夫の収入を渡さない』とありますが、共働きなのであれば、夫婦の収入を一度合わせて、どれだけの収入があるのかを把握した方が良さそうです。
世帯収入を明らかにし、その上で支出を見直して、自由に使えるお金を設定しなければ、これからも財布からお金が抜き取られる日々が続くだろうと思います。
また、お金を抜きとられることへの直接的な対策として、『お金を持ち歩かない』ことを選択するのもありでしょう。今の時代、現金を持っていなくてもキャッシュレスで生きていくことができてしまいます。地方都市でも今は結構キャッシュレス対応ができる店舗が増えてきました。
現金を持ち歩かず、キャッシュカードも暗証番号を変えておけば、おそらく身内による盗難の被害はかなり抑えられるのではないかと思います。
まあ、家庭内で窃盗被害に怯えて暮らすなんて、たまったものではないので、1日でも早く別れて暮らす事ができるならそれに越したことはないんですけどね。
もしもまだ話し合う機会があるという関係なのであれば一度、お金のことについてハッキリと明確にしてしまった方が良いのではないかと思った次第です。