ここ数日は、仕事もだいぶ落ち着いており、年末に向けて粛々と仕事をしております。今年は忘年会とかがないので本当にラクでありがたいですね。去年は飲み会続きだったのでしんどかったなぁとしみじみ思います。普段はほとんどお酒を飲まないので、このまま禁酒することもできそうです。飲み会以外ではそんなに飲みたくなることもないですしね。
なので年末は近いですが、夜は結構時間が余っており余裕を持ってブログを更新したり、twitterを覗いたりする時間も確保できています。
さて、先日twitterを見ていると、今月7日の夜中から8日にかけて、米国株式の取引が一時できない状態になったことに対するSBI証券の対応が大きな話題となっていました。

SBI証券と楽天証券、DMM.com証券の3社で障害が発生しており、3社とも、米国の証券会社Interactive Brokersのシステム障害が原因だということがわかっております。
しかしこの取次先の証券会社のシステム障害による対応は三者三様で、DMMは自社の公式サイトで公表したのに対し、他の2社はユーザーの取引画面で表示するのみとなりました。さらに、SBIは真っ先に公式サイトで公表している「システム障害時の定義」に該当しないとし、「補填の対象外」とする見解を示しました。
私は取引をしていなかったので、特に問題はなかったのですが、当然このシステム障害によって損失を被った投資家の方もいらっしゃるわけです。
こんな時間ですが緊急で皆様にご報告があります
— アキ45 (@aki35orz) December 8, 2020
まずSBI証券の下のURLのシステム障害時の対応を読んで欲しいのですが
昨夜、僕はSBI証券で $LAZR という銘柄を成り行きの買い注文を入れました
寄り付き後の急騰もありえたので成り行き買いです。
昨日の寄り付きは33$ですhttps://t.co/NnmL90vNi8
しかも、この取引はシステム障害中はキャンセルすることもできず、結果、成行注文をしていた金額よりもかなりの高値掴みをさせられたということです。
原因と責任が米国の証券会社にあるというのであれば、そちらの証券会社に責任を追及するのが筋ではないでしょうか。SBI証券はネット証券口座開設数、業界No.1となっています。今年の2月には500万口座を超えたことも話題となりました。それほどの影響力のある企業が、責任は向こうにあるから知りませんでは、日本人投資家にとっては、何の落ち度も無いのに損失を押しつけられたとして、納得できないでしょう。
投資家ですから、「投資は自己責任」は痛いほどに理解しています。ですが、自己に責任がないところでの損失まで被る羽目になると分かれば、SBI証券を利用したいと思う人は少なからず減るのではないでしょうか。
SBI証券が今年、大事な場面で何度かシステム障害を引き起こしていた時はネタとして笑って見過ごせましたが、今回の件に関しては不信感しか残りませんでした。
そして、全くの別件ですが携帯大手キャリアのKDDIもまた『やらかして』しまいました。
ライバル会社である携帯キャリア大手のドコモが驚愕の割安プラン「ahamo」を発表したのは今月の3日でした。

現在私はUQ mobileを利用しているのですが、「ahamo」はそれを凌駕する可能性のある割安さで、これなら一考の余地があるかもしれないとして取り上げさせていただきました。実際、先週末には、本来対象外のはずのドコモショップが「ahamo」対応で賑わったようです。

このプランに追随して、他の大手キャリアも対抗したプランを発表してくるのではないか?とネット上では大きな期待がされていました。
そして、今月9日に満を辞してKDDIが発表した新料金プラン「データMAX 5G with Amazonプライム」が酷い内容だったとネット上で炎上しました。
KDDIも「docomoが値下げをしたら、値下げをする」と豪語していたので、期待されていた面があったのですが、今回発表されたプランは月額なんと9,350円。しかも月3,760円〜という表記をしているため、わざと分かりづらくしてるんじゃないか?と大炎上。さらに言えば、最大限割引を活用できたとしても、先に発表された「ahamo」の足元にも及ばないということで「後出しジャンケンで負けた」などと揶揄されているのです。
さらにさらに、今回のプランを最安値で利用するにもかなりの制限があるようで、新料金を分かりやすく解説した画像が拡散されているほどです。
#au のクソゴミカス新料金プランを解説する画像拾ってめちゃくちゃ笑ってる pic.twitter.com/5Wtlm9YxlU
— わたり (@373301puri) December 9, 2020
2年縛りで使わないと割高になりますし、かと言って、利用期間が6ヶ月、1年を超えるとそれぞれ割高になるということで、どちらに転んでも割高になる、そんな誰得なサービスとなっております。
さらに、固定電話を利用しないと割引を受けられなかったり、一人暮らしだと割引を受けられなかったりと今のご時世に逆行するスタイルの新プランは、ユーザーが「ahamo」への追従を期待していた分、失望感も大きかったようです。
KDDIもまた、業界内で『お客様満足度No.1』を取り続けている業界No.1企業です。かつてはドコモは高いからauにするか・・・という時代がありましたが、今や逆転現象が起ころうとしています。
SBI証券や、KDDIといった業界No.1の企業が、ユーザーを舐めたような対応しかしない現状に、私は少し苛立ちを覚えています。業界のトップに立てばそこで満足して胡座をかいてしまっているのでしょうか。既存のユーザーは、ほったらかしなのでしょうか。
しかも、2社共にネット証券と通信業ということで、ITに近い立場にある企業です。インターネットの拡散能力の高さを理解しているのに、顧客をバカにしたような提案しかできないところに将来性の無さを感じます。
『ahamo』の対応でドコモショップに駆け込むような過剰なサービスを求める顧客はダメだよね。という話をしましたが、「顧客よりも企業の方が立場が上だ」と言いたいわけではありません。顧客と企業はお互いが取引関係にあるのですから、対等であるべきなのです。
SBI証券やKDDIのこう言った顧客軽視の対応は、顧客のことを下に見ていると捉えられても仕方ないのではないでしょうか。今の時代、あなた方の顧客は素直な情報弱者だけではないのです。選択肢だって昔と比べればかなり増えています。ちょっとした判断のミスで顧客がライバル社に流れる可能性というのを頭に入れておかなければ、業界No.1であり続けるのは難しいのではないでしょうか。
私は先日、幸いにも来年からNISA口座をつみたてNISA口座に切り替え、楽天証券に移管を完了しました。今後は楽天証券でNISA枠を消費することになります。
ですので、NISA枠は楽天証券、個別株投資はマネックス証券をメインにしようかと思っています。SBI証券で保有している特定預りの証券も3千万円弱ありますから、これもマネックス証券に移管しようと思います。現行のNISA枠で保有している分は移管できないのは痛いですが・・・それは仕方ないですね。
今の時代、顧客1人を切り捨てる対応が、不信感を伴う場合、大量離反の可能性も秘めているということを忘れてはなりません。SBI証券からすれば、たったの3千万円程度かもしれませんが、今回の件でSBI証券から他の証券会社に移管したいという声は私1人のものではないでしょう。
スマホに関しても、今後の他社のプラン次第ですが、UQから「ahamo」に切り替えるかもしれません。顧客としては、より安心なものやコスパの良いものを求めたい気持ちは当然だと思います。
より良い選択肢がますます増えていく現代社会だからこそ、『業界No.1』を自負する企業には、すぐに同業他社に追いつかれるかもしれないという危機感を持って営業をしていただきたいものです。顧客が何を選ぶかも自己責任で自由な時代です。これぞ資本主義社会だと言えるのではないでしょうか。