ブルームバーグの報道によると、決済サービス最大手のビザが、フィンテック企業ブロックファイと提携し、会員が利用特典として航空会社のマイルや現金ではなく、暗号資産(仮想通貨)のビットコインを受け取れるクレジットカードを提供するということだ。

ブロックファイの発表によると、話題の「ビットコイン・リワード・クレジットカード」はカード利用額の1.5%がビットコインで還元されるほか、最初の3カ月の利用額が3000ドル(約31万円)を超える場合、ビットコイン250ドル相当が一括で付与されるということです。
ビザは今年に入り、ビットコインで特典を付与するデビットカードを提供するため新興企業フォールドと提携し、主要企業によるビットコイン採用に弾みをつけた形となる。
ビットコインは今年に入り、再び上昇基調となり、現在、再び1BTC=200万円を超えるなど、仮想通貨バブルで沸いた2017年以来の価格へ戻ってきているのである。

今はどんなアセットも上昇基調にあり、様々な金融商品に資金が流入している状態です。この1ヶ月だけでもビットコインは37%ほどの驚異的な上昇を見せています。
相変わらず、決済手段としては使いづらいビットコインですが、投資対象としてはボラティリティが高く、非常に投機家の心をくすぐる値動きを見せています。
このクレジットカードは日本ではまだ実用化されない予定ですが、21年には米国で実用化を目指しているということです。
日本でも近年、クレジットカードの利用で付与されたポイントを投資に利用することができるというシステムが出来上がっていますが、直接ビットコインが付与されるというのは同じようにポイント投資の一環のようなものなのでしょう。
ビザがビットコインと提携したというのは、ある意味朗報かもしれません。ビザがビットコインと提携したというのは、いまだにビットコインが決済手段としては未熟であることの現れとも取れるからです。
ビットコインは他のアルトコインと呼ばれる仮想通貨よりは断然決済手段として活用できますが、今の時代、ビットコインを保有している人は決済手段として保有している人はほとんどいないのではないでしょうか。シンプルに投機用の金融商品としての価値しかないという訳です。
2017年頃の仮想通貨バブルでは、様々なアルトコインが実用化される未来が近々訪れるだろうということで一気に価値が上昇しました。しかし、今や決済手段としての将来性よりも、『デジタルゴールド』と呼ばれるように、保有しておくことで値上がりを狙うための商品の一つなのです。
個人的には、2017年頃のバブル期の方が、末恐ろしかったです。仮想通貨という新しい決済手段がビザなどのキャッシュレス決済のシェアを奪うかもしれないと思っていたからです。
それが、今やただの投資商品の一つに収まったビットコインの実用化にはまだまだ時間がかかるだろうなと思います。
逆にこれだけ世界中で注目される投資商品となったビットコインは投機対象としては非常に優秀なのだろうと見受けられます。ビットコインもゴールドと同様、乱高下を繰り返しながら、これからも上昇するかもしれませんし、大きく下落するかもしれません。
今後ビットコインがどうなるかは分かりませんが、ビザの投資家である私にとっては、ビザと上手く共存共栄してくれればそれでありがたいことだと思います。
ビットコインが自動で付与されるクレジットカードまで生まれるとは、時代の変化を感じます。ポイントの代わりにビットコインが付与されるのであれば、ノーリスクでビットコインの乱高下を楽しめますからね。
今後も、クレジットカードと仮想通貨は共に残り続けてくれると思います。ビットコインは分かりませんが、ビザはこれからも成長を続ける優良な投資先だと私はそう考えております。