オンラインゲームの世界はとても闇が深く、お金を無駄遣いしやすい最悪の趣味として、パチンコなどのギャンブルなどよりも悪質と言われることもあります。
パチンコなら還元率は75%ほどですから、1万円突っ込めば7,500円は帰ってくる計算ですからね。一方でオンラインゲームに突っ込んだ1万円は1円も戻っては来ないのです。
ですが、オンラインゲームをプレイするだけで”景品”が当たるとすればどうでしょう。ポイントを購入することにより、実在するクレーンゲーム機をオンライン上で遠隔操作できる、オンラインクレーンゲーム『トレバ』と言うサービスが人気を博しているようです。今年にはアプリダウンロード数1500万人を突破し、設置台数1000台以上を誇るトレバは、業界最大手だと言うことです。
しかし、そのトレバで今回、スタッフによる悪質な不正が明らかとなったようです。

「景品が獲られそうになるとスタッフがプレイ中の台の設定を裏で操作」し、アームを弱めたり可動域を変更したりと言うなんともセコい、それでいてゲームの根幹を崩すような不正を働いていたと言うことです。
また、クレーンで取得した景品の大幅な配送遅延や、杜撰な在庫管理、不具合発生時の対応やスタッフによって景品ゲットの基準が曖昧など、いろんな問題を抱えており、twitter上には被害者の会が立ち上げられるほどトレバの評判は良くないようです。
そして今回の不正も、プレイ中にアームの可動域が変わると言うことが連続して発生したため、運営元のサイバーステップ(3810)に確認したところ、不正を認めた形となったようです。
元記事を見ていると、被害者の会が主張しているような不正の内容もかなりリアルに頻発しているようで、ユーザビリティはかなり悪いゲームのようです。
サイバーステップはなんだかんだ言っても、東証二部上場のれっきとした上場企業です。株価は上場来で8分の1ほどに下落していますが、一時的に上昇することは何度かあったようです。

一気に株価が上昇して、長続きせず落ちていく。と言う値動きは日本の小型株に多い特徴ですね。いかにおもちゃにされているかが良くわかるチャートだと思います。
そんなサイバーステップの株は、今回のような、しょうもない不正によってさらに低迷するだろうと思います。
オンラインゲームを運営している会社が、商品であるゲームに明らかに手を加えて不正を働いたと言うのは、企業が最も大切にしなければならない『信用』を自ら地に落としたようなものだと言えるでしょう。不正を働かないと儲からないんですと自ら認めているようなものです。
まあ、おそらくですがオンラインゲームだけでなく、パチンコなども、裏では不正に設定を弄ったりしているのかもしれません。現行犯では分からないので確かなことは言えないですけどね。ただ、その不正の瞬間を明らかにされれば、企業としては信用できないと言われても文句は言えないですよね。いや、そればかりか同様のオンラインゲーム全般に対する信用度も下げることになりますから、自らの手で業界全体を潰しかねない悪手を取ってしまったのだと言うことです。
確かにサイバーステップは、業績を見てみると、IT系としては非常に利益率が低く、儲からないんだろうなと言うのは手にとるように分かりますが、だからと言って不正しちゃダメですよね。
言わずもがな、投資先として不適格なのはもちろん、こんなゲームで遊んでいても景品が当たることはまあ無いんだなと言うことがプレイヤーにも理解できたのではないでしょうか。当たらないと分かっているゲームにお金を投じ続けるバカもそんなにいないでしょうから、今回の不正発覚を機に、こうした景品をプレゼントするタイプのオンラインゲームは淘汰されてしまう可能性がありますね。
まあ、頑張って信頼を取り戻して、プレイヤーを獲得しなければ、本当に自分で自分の存在意義を否定していることになりますからね。サイバーステップは今後一層のプロモーション活動に力を入れざるを得ないだろうと思います。
そしてプレイヤー自身も、あまりこうしたグレーゾーンのゲームをしていると、無駄にお金を失う可能性が高いですから、あくまで遊びの範囲内で楽しむ程度に抑えておくことをオススメしたいと思います。