昨夜、激戦となっていた米国大統領選で、ジョー・バイデン氏がペンシルベニア州で勝利を確実にし、当選に必要な過半数の選挙人を獲得しました。

個人的には、トランプ氏の”足を引っ張る”ような主張ばかりで大したマニフェストのないバイデン氏が大統領となるのは、あまり良いイメージはありません。日本国内でも、真っ先に朝日新聞がバイデン氏の当確を報道したことからも分かる通り、バイデン大統領の誕生は、中国にとっても好都合で、今後最低4年間は中国の成長にけん制をかけることができる国は現れないのではないかと見られます。
トランプ氏が後を考えなくていい2期目となれば、今まで以上にめちゃくちゃしそうなので、どちらが良かったのかと言われると微妙ではありますが・・・トランプ氏には在任の4年間で株価を爆上げしたという実績があり、株式投資家にとっては望ましい大統領だったことは間違いありません。
しかし、ここ数日は既にバイデン氏の勝利を織り込んだような状況だったこともあり、結局どちらが勝ってもご祝儀相場としてしばらくは株価は上がるのかもしれません。
株価にとって最もマイナスとなるのは、トランプ陣営の徹底抗戦でしょう。各州で開票したからと言って、そのまま当確という訳では無く、来月の始めに各州の選挙結果の確定期限が訪れますので、それまでトランプ陣営は法廷で争い続けるだろうことが予想されます。
実際、途中経過の段階では、バイデン氏の得票数だけ一気に上昇するなど、不自然な動きも見えていたので不正の可能性がゼロとは言い切れません。でもまあ、どの国でもこの程度の不正や疑惑はあるのでしょうね。大騒ぎになるだけマシなのかもしれません。
さすがにこれをひっくり返すのは難しいでしょうが、最低でもあと1ヶ月ほどは法廷論争となり、混乱をきたす可能性があります。
米国株投資家としては、早く落ち着いてくれた方がありがたいとも思うのですが、混乱に乗じて調整した株を拾う絶好のチャンスかもしれないという気持ちもあります。バイデン大統領が実現したのであれば、もう一度アリババ(BABA)などの中国株に投資するのもアリかもしれませんね。
バイデン大統領になると、日本を含むアジア情勢は大きく変化するだろうと思います。日本の立場はさらに弱まるだろうと見られます。バイデン氏の公約が実現し、富裕層に対する課税が厳しくなれば、米国株投資家にとってもマイナスとなるでしょう。
大統領が誰になったとしても、米国株はこれからも上昇するだろうと思います。ただ、トランプ政権のように分かりやすく上下することはなくなり、少し緩やかになるかもしれませんね。ある意味落ち着いた相場になるのかな?まあ、未来のことは分からないです。
ただ、日本という国にとっても、米国株投資家にとっても、来年からは少しザワつく4年間となりそうですね。しかし、20年、30年と投資を続けていくことを考えれば、大統領が何度か変わることは想定しておかなければなりません。
どんな無能な政治家や破天荒な政治家がトップに立っても、米国の株価は長期的に見れば右肩上がりに成長してきたのです。その事実を胸に、これからもコツコツ積立投資をしていくのがこれからの20年、30年を見据えたあるべき投資方法なのではないでしょうか。
トランプさんがここから逆転勝利するのは相当可能性が低いと思います。ありがとうトランプさん。4年前には「米国の終わりか?」と感じましたが、株式投資家にとっては大変素晴らしい大統領だったと思います。少なくとも、完全な出オチだった、バラク・オバマ氏と比較すれば圧倒的に良い大統領だったんじゃないかな。
米国民はそうは感じなかったから、こういう結果になったんでしょうけどね。まさか私もトランプ大統領の勝利を願うとは、4年前には思いもしませんでした。
しかし、4年前にトランプ氏が当選した時も失望売りしなかったのと同じく、バイデン氏がよく分からない大統領だとしても、持ち株を売り払う理由にはならず、あくまで業績を見て投資判断をしていきたいと思います。