先日、当ブログでも取り上げた今話題の『ドコモ口座』問題について、昨日NTTドコモが再び緊急会見を開きました。

前回の記事は、好評を得て、色々と反響をいただくことができました。

最新の被害状況についてNTTドコモは、銀行からの申告ベースで120件、銀行数11行、被害総額は2542万円に上っていると、明らかに被害額は増加しているにもかかわらず、担当者は会見で以下のように述べました。
「回線利用者の方々を中心に正常な状態でお使い頂いていらっしゃるので、ドコモ口座自体を止めることは考えていない。今後、被害が拡大していくようであれば考えなければならないが、現時点ではそこまで拡大しているとは考えていない」
しかし、この『ドコモ口座問題』は、思った以上に闇が深く、最も早い被害は昨年10月に起きていたということが明らかになりました。つまり、NTTドコモは1年ほど前から不正利用の被害が出ていたにも関わらず、放置していたことになります。
NTTドコモ側で気付いていなかったのか、被害者が気付いていなかったため発覚が遅れたのかは分かりませんが、少なくとも1年ほど前から被害が出ていたのであれば、その間の期間にも何かしらの被害が発生していてもおかしくはありません。利用者が気付いていないだけで、洗い出せばまだまだ被害が出てきそうな気がします。
そんな状況を認知しているにも関わらず、NTTドコモは被害が拡大しているとは考えておらず、ドコモ口座のサービスを停止することはないと会見で発言したのです。

前回の記者会見でも、『危機感のなさ』や『当事者意識の低さ』を表すような発言がありましたよね。
記者「驚きはドコモ口座を知らない銀行にお金預けているだけの善良な市民が急に30万円抜かれること。(中略)・・・被害に遭わないために防衛策はあるか」
ドコモ「自分の暗証番号を決して他に漏らさないことが一番重要。そこさえ注意すれば特に問題はないのかなと。」
こんな危機感の低い人々が運営するような金融システムを稼働させ続けるなんて、犯罪者にお金を盗んでくれと言っているようなものです。日本を代表する大企業であるNTTドコモが、随分と呑気なオペレーションをしているものですね。
いやもう、本当怖いですね。こんな意識の低いセキュリティのせいでドコモユーザーでなくてもお金が盗まれる可能性があるというのは気が抜けません。
今の時代、銀行口座にお金を寝かしておくのがリスクが高いということなのかもしれませんね。やっぱり銀行に寝かしておくより、株式投資にお金を回して盗まれないようにしないといけませんね!笑
というのは冗談ですが、証券口座なら2段階認証も当然ですし、結構セキュリティ的には高度なのかもしれません。というより、ネット銀行などは比較的セキュリティの高いところが多いですよね。
やっぱりネット上の犯罪には、ネット専門の銀行の方が対策がきっちりできているということでしょうか。
NTTドコモは、いまだに黒電話の時代を生きているつもりなのでしょうか?今の時代、サイバー攻撃に対抗するようにシステムを作るのは、全ての企業にとって必要不可欠だと言えるでしょう。インターネット時代では、お金は単なる数字データとなりがちなので、いとも簡単に盗み出されてしまうものです。
少なくとも、日に日に被害額が増えているのに何を悠長なことを言っているのかと感じるのは私だけではないはずです。被害は拡大していないと言いますが、まだ気付いていないだけで被害に遭っている人も多くいらっしゃるかもしれないのですから、早急にサービスを停止し、原因究明とセキュリティの強化に努めるべきではないでしょうか。
ドコモと取引がない人でも被害に遭う可能性があるというのが本当に迷惑です。早急なサービスの停止を望むばかりですね。