菅義偉官房長官は11日の閣議後の記者会見で、消費税率の引き上げについて「安倍晋三首相は今後10年上げる必要がないと発言した。私も同じ考えだ」と述べた。

菅さんはもともと、将来は10%超への消費税率引き上げが必要との考えを示していた。「あくまで将来的な話としてお答えした」と語りました。
もちろん、消費税の増税が不要ならしないで貰えればありがたいのですが、果たして本当に今後10年間増税は不要なのでしょうか。前日に国庫に金が無くて必要だから増税って言っていたのに、1日で掌返しをしたと言うのは、ただの火消しと言うのが見え見えで、なんだかリーダーシップを感じられないな・・・と思いました。「安倍首相と同じ考え」という言い方もかなり印象は悪いですよね。
10年間不要と言うのであれば、その代わりとなる財源が見つかったと言うことでしょうか?たった1日でそんなものが見つかるなら政治家は苦労しません。結局は、消費税率は徐々に上がっていくのでしょう。
今月15日に決着する安倍首相の後任問題ですが、ほぼ菅氏で確定ではないかと思うのですが・・・『安倍首相の考えをそのまま引き継ぐ』と言う路線が濃厚だからと言って、安倍首相に乗っかったように取られる発言は避けるべきだったのではないでしょうか。
今のままでは本当に『代打要員』で終わってしまい、またしても日本は、毎年首相が変わるような不安定な政治体制になりかねない気がして非常に残念です。
安倍首相が推進した『アベノミクス』も私はある程度は評価したいと思っています。とても良い政策だったとは思います。
しかし、安倍首相の最大の功績は、7年半もの間、長期的に安定した政治体制を確立したことだと私は思います。日本のメディアや口だけ達者な野党は安倍首相を叩いていますが、海外の首脳陣からは取り分け良い評価をいただいていました。

民主党時代には、海外メディアから名前を間違われるという、屈辱的な存在感の無さを誇った首相もいましたが、安倍首相が長期政権によって日本の国際的な立場を回復してきたのは間違いなく、彼の功績であると言えるのではないでしょうか。
まあ、対抗馬となるようなまともな政党がなかったと言うのも理由の一つではありますけどね。
今回は安倍首相の後任ということで、安倍首相の意見をそのまま継続する人が選ばれる可能性が高まりますが、ただの代打というのではなく、やはり今後も再選をしてもらい、安定した長期政権を任せられるような方に首相になってもらいたいものです。
いよいよ来週には誰が次期首相に選ばれるのかというのが明らかとなりますが、このようなあからさまな失言と火消し対応をしたとしても、菅官房長官の優位は変わらないのではないかなと思います。その点はなんだかなぁ・・・と思いますが、仕方ありませんね。
先日も記事にしましたが、菅氏の言っていた「不妊治療の保険適用」は本当に推し進めてほしい政策だと思います。

しかし、逆にこういう政策を進めていく中で、本当に財源が足りるの?10年間消費税の増税は不要なの?という疑問点も出てくる訳です。
とりあえず今は、今後も消費税が本当に上がらないことを祈るばかりです。『増税しなくていい理由』もハッキリとご自身の考えを伝えてくれると、もっと心証はいいんですけどね。