毎年億万長者番付を発表する雑誌フォーブスは昨日、今年で39回目となる米長者番付『フォーブス400』を発表しました。
上位400人の資産額が計3兆2,000億ドル(約340兆円)となり、過去最大に膨らんだとのことで、新型コロナウイルスの感染拡大で落ち込んだ株価が急回復し、大企業トップらの資産増大につながった模様です。
一方で、不動産投資家としても有名なトランプ米大統領の資産はコロナウイルスの流行によりオフィスビルやホテル、リゾート施設といった不動産の価値が下がったため、昨年の31億ドル(約3,300億円)からおよそ700億円マイナスの25億ドル(約2,600億円)に減少し、順位を275位から352位に落としたということです。
また、新たに『フォーブス400』の顔ぶれに加わったのは、話題のビデオ会議サービス「ズーム」を展開するズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)創業者のエリック・ユアン氏で、新たなITベンチャーの急成長ぶりを見せつけました。
エリック・ユアン氏の資産総額は決算発表の翌日9月1日に1日で約50億ドル程度の上昇を見せるなど、ここ最近の躍進ぶりは目を見張るものがあります。
さて、彼らの資産額は短期的に700億円減ったり、逆に5,000億円以上増えたりなんてこともよくあることなのですが、彼らがどうしてそこまでの増減を伴う資産を築き上げるに至ったかというと、結局彼らは投資活動を続けてきたからなんですよね。
巨大ハイテク企業の創業者などは『投資をしている』と言うのかどうか微妙なところではありますが、ある意味自分自身の経営能力と自分が生み出した商品やサービスへの投資に集中することで一大資産を築き上げてきたと言えるのではないでしょうか。
彼らの資産が1日で5,000億円も増えたりする背景には、彼らが提供するサービスが大変素晴らしく、成長性を感じさせるものであると言うのがあります。これからもどんどん成長するだろうと投資家たちに期待をさせることで、実態以上に株価が上昇し、その期待に応え続けることができる経営者こそが次世代のフォーブス400の億万長者になっていくのでしょう。
経営者にせよ、投資家にせよ、一般人よりも大きく稼ぐことができるのはひとえに、リスクを取っているからなのです。リスクを取るのが怖いから投資しないと言う意見もありますが、リスクを怖がっていては、せいぜいサラリーマンとして平均程度の年収を稼ぐことしかできないことでしょう。
トランプ大統領は、大統領になる以前から、『不動産王』として有名人でしたが、彼は莫大な借金を背負って不動産に投資したことでも有名です。一文なしから不動産を買うために借金をして、それで成功することができたのですから、彼のリスクテイカーとしての行動力と精神力は見習うべきものがあるでしょう。
成功者たちは例外なく、ターニングポイントでは、リスクを恐れずに人生をかけた大胆な行動を取っています。彼らの全員が全員報われると言うわけではありませんが、何度も失敗しながらでも大金持ちになることは可能なのです。
必要なのはリスクを恐れないことと、行動に移すことです。いつまでもお金が減るのが怖いからと言って手元にあるお金を必死に守っているだけでは、減らないにしても増えることはないでしょう。むしろ、価値はどんどん下がっていきますから、手元にあるだけの現金は、実質減っていってるようなものです。
お金持ちになりたいのであれば、人生、どこかのタイミングで覚悟を決めて日々資産額が増減する世界に飛び込まなければなりません。フォーブス400に入るほどの大富豪になるには相当なリスクを取った上で運などの要素も必要になるでしょうが、我々が目指すレベルのささやかな小金持ち程度であればリスクコントロールをしながら時間をかけることで十分達成可能です。
しかし、取るべき行動は大富豪のそれと同じで、常にリスクと向き合いながら投資活動、資産価値を高めるための行動を取り続けることが必要不可欠です。
大富豪たちの資産総額がコロナショックの影響を受けながらも成長したことの意味をよく噛みしめ、我々庶民でもお金持ちになるためには何をすべきかを改めて考えるべきではないでしょうか。