先日、人材派遣会社の大手パソナグループ(2168)が、東京都千代田区にある本社機能を兵庫県の淡路島に移すと明らかにし話題となっています。
東京・大手町の本社などで人事や経営企画などを担う約1800人のうち、3分の2にあたる約1200人を2024年5月までに段階的に淡路島へと異動させていくという方針を打ち出しているとのことです。
私はこのニュースを聞いた時、てっきりテレワークの有効性が明らかになったことで、本社機能だけを地価の安い淡路島へ移すのかと思っていましたが、物理的に社員も異動させるとなると、話が変わってきます。
中には、パソナグループの本社がある”丸の内”で働く、キラキラしたOLに憧れて就職したかもしれない女性もいるかもしれないのに、入社して間も無く淡路島へ『島流し』と言われた日にはやってられませんよね。
淡路島、確かにとても良いところですよ。確かに素晴らしい島です。ですが、淡路島と言ってもイメージできるものといえば、『タマネギ』と『ホテルニュー淡路』くらいなもので、私のような関西出身者からしても、淡路島は、徳島へ陸路から行くときに通る島。くらいの認識しかないです。
テレワークを活用するためであれば、淡路島だろうが、ケイマン諸島だろうが好きなところへ本社機能を移せば良いのでしょうが、わざわざ人員を異動させる意味は本当に理解不能です。
東京のキラキラしたところで働きたいと思っていた社員からの反発は必至で、彼らの契約内容としてはおそらく『全国どこでも転勤可能』と言う事項が含まれているでしょうから、淡路島への異動も拒否できないでしょう。
そうなると、本当に行きたくない社員の大量退職の可能性も否定できませんよね。丸の内から島はさすがに落差ありすぎですわ。
パソナグループの業績にはどれだけの影響を与えるのでしょう。本社機能を地方に移すことで家賃は下がりますし、これを機に退職する社員が増えれば人件費も削減できるでしょうね。短期的にはプラスかもしれません。
でもどうでしょうね。本社が淡路島と言われて、これから就職を考えている優秀な人員がパソナグループに入社したいと思うんでしょうか?もちろん、自然に囲まれた場所で仕事もできるなら素晴らしいと考える人もゼロではないと思いますが・・・正直リスキーですよね。
とにかく、憧れの丸の内OLから、突然ハシゴを外された方達は退職してしまう可能性も十分にあります。人材派遣会社大手のパソナグループが人材確保に困窮するなんて未来が訪れなければ良いのですが・・・