バンク・オブ・アメリカ(BAC)の週間データによると、8月19日終了週に米国株ファンドから約78億ドルが流出、15週間ぶりの大幅な流出超になったとのことです。
S&P総合500種は18日に終値として過去最高値を更新しており、3月23日に新型コロナウイルス感染拡大を受けて付けた安値からは約55%上昇。2月下旬に始まった弱気相場はS&P総合500種の歴史の中で最も短かったということです。
確かに今回の暴落は2月から3月のわずか1ヶ月の間に急落し、その後急速に回復したことが大変印象的でした。ちょうど半年頃前に急落しはじめた米国株市場を体験した身としては、たった半年で最高値を再び更新するとは思いもしませんでした。あまりに急激に上昇した影響でしょうか。S&P500指数が最高値を更新した結果、利確売りの圧力が強まっているようです。
ここ最近、米国株市場では、出来高を伴わない株価の上昇が目立っていました。しかし8月も終わりに近づき、そろそろ株式市場に人が戻ってくる季節が来ました。8月は一般的には「夏枯れ相場」と言われるように株価が下落しやすい時期なので、今年の上昇は意外ではありました。昨年も株価が大幅に上昇した1年だったにもかかわらず、8月度単月で見るとS&P500指数は2,930ドルあたりをほぼ横ばいで推移していました。
ですが、逆に9月以降、投資家が戻ってくれば株価が下落する可能性があるということで警戒心を強めながら投資に力を入れております。
しかし、ここに来て米国株ファンドから資金流出しているというのは、非常に残念なものですね。S&P500指数に連動するインデックスファンドであれば、これからも調整を続けながら右肩上がりに上昇することが期待されると思います。
個別株投資であれば、先行き見通しによっては場合によっては売却を検討するのもありだと思います。『長期投資』はバイアンドホールドではないということを改めて考えた記事をまとめたところ、非常に好評を得ることができました。

個別株はその時代によって見直しをかけていく必要はあるだろうなと思います。そうやって長い期間株式市場に残り続けることが重要なのだということを改めて考えさせられました。
しかし、インデックスファンドについては考え方が違います。市場平均という株式指数に連動するわけですから、成長していくことを考えれば、できるだけ長期間保有し続けるのがベストだと言えるでしょう。
もちろん、インデックスファンドとは言え、日経平均株価に連動するようなインデックスファンドなどはあまり上昇期待が薄い指数への投資はお勧めしませんが、S&P500指数のような市場への投資であれば、売りのタイミングは究極的には、無いと言えるのではないでしょうか。
いくらS&P500指数が最高値を更新していると言っても、株価がこれからも上昇するのであれば、今のタイミングで手放す必要はないと言っても過言ではないでしょう。
米国株がこの早さで回復したこともあり、今の株価はちょっと急激に上がり過ぎとも感じる訳ですが、それでも今後5年、10年と時間をかければ、今の水準を超えてくるはずです。S&P500は過去何十年とかけて、今の株価が最高値を更新している訳ですから、今後も同じように時間をかけて上昇していくと考えるのはそれほど馬鹿げた考えではないと言えるでしょう。
インデックス投資は、投資先さえ間違えなければ今後も上昇し続けると言えるでしょう。世界最高の米国株投資であれば、問題なく成長を続けるのではないでしょうか。つまり、S&P500指数に連動するファンドであれば、不必要に売却する必要はないと言えるでしょう。