賃貸アパート大手のレオパレス21は7日、35歳以上の社員を対象に募集していた希望退職に、1067人が応募したと発表した。
元々、千人の計画をしていたにも関わらず、それを超える人数が募集したという点や、希望退職の対象年齢を35歳以上と設定するなど、レオパレス21という企業が末期だなと感じるような内容だと私は思いました。
ここで念のため、レオパレス21伝説を一部抜粋しておきます。
チャイムならされたと思って玄関を開けたら、四軒隣の部屋だった
ティッシュを取る音が聞こえてくるのは当たり前、携帯のポチポチが聞こえることも
隣2部屋を借り、「これで防音ばっちりだ」と思ったがさらにその向こうの部屋の音が聞こえてきた
隣がうるさいと思って壁ドンしたら全員が壁ドン返しした
穴があいた部分に発泡スチロールを詰めたら今までと何ら変わりなく生活できた
というか、穴が開いたあとも開くまえと聞こえてくる音は変わらなかった
チャイムを鳴らしたら棟の住人全員が出てきた
朝6時に目覚まし時計のアラームを掛けておいたら朝6時に全室住人が起きた
だけど家賃6万
あくまで噂されているレオパレスの物件におけるネタのようなもので、同社の物件の壁の薄さや音漏れ問題についてネタにして笑っていただけなのですが、昨年、レオパレス21は法令違反物件問題がクローズアップされると、改めて物件の状況を詳細に調査され、前述の噂のうち、全てではありませんが一部は本当に実在する問題だということが明らかになりました。
7月のアパート入居率は前月比0・9ポイント下落し78・6%。損益分岐点とされる80%を3カ月連続で下回り、厳しい状況が続いている昨今ですが、なんとか利益を確保するために希望退職を募ったら、こんな悲惨な結果になってしまったというわけです。
全従業員の6分の1が希望退職の申し出を受け入れるってなかなかないことだと思います。レオパレス21自身が予定より集まりすぎたと言っているようなものですからね。
流石に35歳以上が対象となるというのは、従業員からしてもちょっと不安を煽りますよね。35歳と言えば、サラリーマンとしては非常に大切な時期で、出世を目指しているならそろそろ偉くなっておかなければならない年齢です。
そんな、働き盛りでまだ伸び代もある30代半ばの社員に対して自ら退職を勧告するって、かなり危険な状態ですよね。
しかもこう言った制度を活用する場合、基本的には、優秀な人から順に辞めていく傾向にあります。これ以上優秀な従業員を失ってしまえば、レオパレス21の将来性は本当に危ういと言えるのではないでしょうか。もちろん、今が安泰と言っているわけではなくすでに末期状態なのでそんなに変わらないかもしれませんけどね。
企業が一度でも顧客に対して不誠実なことをしてしまった場合、何もない状態から信用を築き上げるよりもかなり難しいということはおわかりいただけるでしょう。企業にとって何より大切なのは、『革新的なビジネスモデル』や『集積性の高い』だけでなく、本業がしっかりと稼いでいるか?なども重要な要素の一つです。
昨日の記事にもまとめましたが、本来であれば株主や取締役会というのは、これだけ業績が悪ければどのタイミングだろうと社長の解任という手を使うことはほとんどありません。

株主の権利が蔑ろにされているために、日本企業は赤字を垂れ流していても上場が維持されていたり、創業者一族がそのまま経営権を掌握しているという企業がほとんどなのです。
レオパレス21に今も投資している人は、一体どういう出口戦略を持っているんでしょうね。とても興味があります。
何にせよ、レオパレス21はとてもじゃないですが投資先として適当だとは思えません。コロナの影響で単身赴任なども減少したので、レオパレス21の需要もかなり大きく下落しているはずです。そして今後、需要が、徐々に増加していくのかどうかは、正直、期待できないと感じています。
マネーゲームとしては面白い銘柄なのかもしれませんが、それならそれでもっと面白そうな値動きをする銘柄があるでしょうから、今のレオパレス21には投資したとしても大したリターンを得ることが難しいだろうと考えています。
健全な株式投資は、長期保有することが前提ですから、何もレオパレス21に着目する必要もありません。
今の時代、海外株ですら日本にいながらにしてタイムリーに取引を楽しむことができます。中でも米国株は参加者が多いこともあり、手数料もかなりリーズナブルとなっています。
持ち続けていても上がる見込みがない低リターンの日本株と、このような悲惨な経済環境にも関わらず力強く成長している米国株。果たしてどちらに投資するのが正解と言えるのでしょうか。
私も『長期投資』を前提として考えておりますので、これからも成長性が期待できる米国株に資産を投じていきたいとそう考え直すきっかけとなりました。
まだ、レオパレス21に投資しているの?早くやめないと、大変な機会損失となりますよ。
それだけは肝に銘じておくべきだなと私は思いました。