【驚愕】コダック(KODK)、800億円超の融資と医薬品事業への参入で株価大暴騰!

投資の考え方
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かつて、世界最大の写真用品メーカーとして、優位性のあるビジネスを展開しており、1970年代に発生した米国株投資ブームである『ニフティ・フィフティ(素晴らしい50銘柄)』に選出されるなど、押しも押されぬ優良企業として知られた、米国のイーストマン・コダック(KODK)ですが、21世紀に入り、写真撮影がどんどんデジタル化していくとともに、フィルムの需要が激減し、2012年には倒産するという憂き目に遭うほどに凋落することとなりました。

その後2013年に企業規模を縮小して再出発を図り、再び上場したのですが、株価は鳴かず飛ばずという状況が続いておりました。

そんな『オワコン』扱いのコダックが、今週に入って再び輝きを放っています。

コダックの株価は今週月曜日の終了時点では2.62ドルだったのに対して、昨日の最高値は60ドル。わずか2営業日で株価が22.9倍という、驚異的な数字を叩き出したのである。

米国株市場には値幅制限がないため、暴騰するときも暴落する時も基本的には止まることがありません。昨日はさすがにあまりのボラティリティの高さから、6回ほど取引が停止される場面があったようですが、結果として株価は30ドル台をキープして取引を終了しました。

これほどまでに急騰した理由は何なのか?と言うと、コダックは医薬品事業へのシフトを表明し、新型コロナウイルス向けの主力ジェネリック医薬品に利用される原材料の生産に関して、政府から7億6,500万ドル(およそ800億円)の融資を受けると発表したことが好感された模様です。

コダック株、2日続けて猛烈な上昇-医薬品への事業シフトを好感
米イーストマン・コダックの株価が今週に入り驚異的な勢いで上昇し、時価総額は一時20億ドル(約2100億円)近くに膨らんだ。新型コロナウイルス向けの主力ジェネリック医薬品に利用される原材料の生産に関して、政府から7億6500万ドルの融資を受けると発表したことが好感されている。

完全に余談ですが、私にとってはコダックといえばこいつのイメージが強いです。

幼少期から触れていたことで、『ポケモン世代』というのもありますが、私が中高生の頃にはすでにコダックというメーカーの凋落はすでに始まっていたというのもあります。

私が初めて持った携帯電話にはすでにカメラが搭載されていましたし、各社がこぞってカメラの機能を高める競争をしていたような時代です。あの頃は日本のメーカーもガラケー事業で元気だったんですけどね。その後、iPhoneをはじめとするスマホの台頭で、彼らも淘汰されることになるのですから、時代の変化の移り変わりは恐ろしいものです。

さて、そんなコダックというメーカーにとっては、オールドエコノミーの『フィルム事業』が足かせとなり、ポケモンと同じく、頭の痛い問題として重くのしかかっていた訳です。

それがコロナ対策向けのジェネリック医薬品開発で800億円もの融資を受けるというのですから、驚きです。これが『とてつもない ちからを はっきする』ということでしょうか。2日で株価が20倍は確かにとてつもない暴騰ぶりです。

そう言えば、同じくコロナに有効な医薬品として注目を浴びていた『アビガン』も日本のフィルムメーカー、富士フィルムが開発したものですよね。

フィルム事業と医薬品というのは全く畑違いのような気もしますが、意外と相性が良いのでしょうか。80年代にはコダックも医薬品事業に参入していたこともありますし、その後追いで参入した富士フィルムが今も頑張って医薬品メーカーとして生き残っているということですから、歴史ある企業の変遷というのは面白いですね。

さて、一度撤退した医薬品事業へのシフトチェンジはコダックを救う奇跡の一手となるのでしょうか。

私が思うに、医薬品メーカーという業界はそれほど簡単成功できるような業界ではないと思います。

一般的にはめちゃくちゃ高額の開発費用を拠出しても、承認を受けなければ、その薬品の開発にかけた費用は、結果として『無駄遣い』になってしまいます。

仮に多額の開発費用をかけ、製品化に至ったとしても、様々な訴訟リスクを抱えることになりますし、それに対抗するために、優秀な弁護士を高額で雇うなど、法務面の強化が必須となります。

コダックが参入するのは、ジェネリック医薬品の製造ということですので、これらのリスクはそこまで高くないかもしれないですが、その代わりにジェネリック医薬品を製造するだけなら、大して儲からないんじゃないかな?と私は思います。

まぁ、フィルム製造をやるよりはよほど利益を上げられるとは思いますが、業績が劇的に改善されるものなのかどうかは、しばらく様子を見ないと分からないですね。

しかし、コダックの後追いでヘルスケアに参入してきた富士フィルムが成功している訳ですから、コダックも再挑戦で見事にヘルスケアセクターとして成功を収めるかもしれません。

どちらにせよ、しばらくの間、コダック株は完全にマネーゲームの玩具にされるでしょうから、変に手を出して大怪我しないよう、お気をつけください。

長期投資家にとっては、こうしたマネーゲームは外野から見学してるくらいが、ちょうど良いのではないでしょうか。

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