先日から、ダイヤモンド・オンラインに掲載されている投信評価会社「モーニングスター」のトップである朝倉智也氏の連載が続いております。
私も当ブログで取り上げさせていただいたのですが、前回は「投信は、すべての投資家に適した商品ではない」と、投信評価会社のトップとは思えない赤裸々な発言をされていたことが話題となりました。

今回は、あなたがどう言った目的や目標を掲げてお金を増やそうとしているのかという点に焦点を当てて、それぞれに合った投資方法があると主張されています。

自分にぴったりの投信を選ぶためには、やみくもに投信の情報を探すのではなく、まず、自分の資産状況や、どの程度のリスクがとれるのか、自分に合う投資法は何かという観点で記事が書かれておりました。
元記事の中では大きく2つに分けられておりました。
資産形成タイプ
これから積極的にお金を増やそうとしている投資家。この先、まとまったお金を要するライフイベント(子どもの教育、マイホームの取得、老後の準備など)が待っている人で、一般的には、20~50代の現役世代がこのタイプに当てはまります。
資産活用タイプ
ある程度まとまった額の余剰資金がすでにあって、それを運用しつつ定期的に一定額を取り崩して活用しようとしている投資家。豊かな”第二の人生”を送りたいと考えている60~70代の方などがこのタイプに属します。
若年層でこれから資産を形成していこうという資産形成タイプと、築いた資産を取り崩しながら余生を楽しむ資産活用タイプというイメージですね。
私は現在30歳ですから、まだまだ資産形成タイプとなりますので、そちらをメインに取り上げさせていただきますが、当ブログをご覧いただいている方のデータをもとにすると、大抵の場合が資産形成タイプに当たるのではないでしょうか。
一口に資産形成タイプとは言え、その目的によっても投資方法は大きく変わってきます。例えば「3年後までにマイホームの頭金を用意したい」というような考えであれば、あまり投資信託への投資を積極的に行うのはオススメできません。3年程度の投資期間であれば、いかに優良な投資信託であっても、損失を被る可能性も大いにあります。
お金を準備するのが、短期間で頭金を用意したいという目的だけであれば、貯蓄だけで対応するということも一考の余地はあるでしょう。ただし、貯蓄だけで3年間で百万円単位の頭金を用意するというのであれば、相当の節約をするなどの努力は必要だろうと思います。
投資信託や投資を活用するのであれば、そもそも長期間かけて、将来に備えた資産を形成するという目的でことに当たるべきだと思います。
私も当ブログで、投資を始める前に、投資の目的を『45歳頃までに1億円の資産を築く』ということを決めてコツコツ投資を続けているとお話ししたことがあります。
私が20歳の時に決めたこの目標を達成するためには、米国株への投資のリターンが平均的に6%前後だと言われていましたので、毎月14万円程度を25年間、積立投資を続ければ45歳で1億円の資産を築くことができるという結論に達しました。

もちろん、毎月14万円を投資するというのは20歳程度の頃は難しかったですが、それでも副業でお金を稼ぎながらコツコツ投資をしたことで、10年経った現在、目標を超える投資リターンを得ることができています。
これが、例えば現在、30歳から投資を始めたとして、45歳までに1億円となれば、投資期間は15年、かつ毎月34万円もの積立投資が必要になります。これはさすがに厳しいですね。

このように、投資を始める前に自分でシミュレーションをして、無理のない目標や目的を定めて計画的に投資を継続することで、自分が今、目標からどれくらい乖離しているのか。進捗度合いを確認することも可能です。
更に、事前に目標を明確にしておくことで、「これは今の状況では無理だな」ということも分かります。
現在30歳で45歳までに1億円を形成するには、毎月34万円の積立投資をする必要がありますが、この目標を達成するために、現在30歳の方は毎月34万円を超える余剰資金を生み出せるだけの職業に転職するか、目標を50歳、55歳と先延ばしにするかの二択になるかと思います。
投資はあくまで余剰資金で行うことが前提ですので、生活を切り詰めすぎても生きていくことができません。
今から投資を始めたい!とお考えの方には、まず投資でどれだけのリターンを得ることができるのかを理解し、その上で投資の目的や目標を決め、その目標にむけてコツコツと投資を継続することが必要だと思います。
あなたが投資に興味を持った理由はなんですか?お金を増やす目的はなんですか?それを今一度考えて、無理のない投資計画を立てることを私はオススメいたします。