ブルームバーグの報道によれば、景気循環を判定する全米経済研究所(NBER)は、過去最長となった米国の景気拡大局面が今年2月に終了したと判断し、新型コロナウイルス感染拡大に端を発したリセッション(景気後退)入りを正式に宣言したとのことです。

このタイミングでついに正式にリセッション入りを示す発表がされました。これでついにリーマンショックから続いた景気の拡大期は128ヶ月、10年8ヶ月で終了しました。
リセッション入りを受けて、これから株価は低迷するのだろうか・・・と思いきや、宣言の内容を見てみるとそういうわけでもなさそうです。
「雇用と生産の減少がもたらした未曾有(みぞう)の衝撃と、それが経済全体に広く及んだことを鑑みると、たとえこれまでの景気後退と比べて短期間で終了するとしても、この出来事をリセッションに指定することは正当だ」と説明した。
NBERは今回のリセッションは短期間で終了するということを暗に仄めかしているのである。また、景気循環の日付認定に当たる委員会のメンバーで、ハーバード大学のジェームズ・ストック教授(経済学)は「4月半ば以降、経済に改善があるようだ」と指摘しており、すでにリセッションが終了、もしくは終了に近づいているとも考えられます。
ストック氏は、感染の「第2波」が景気回復を阻み、リセッションを長期化させる可能性にも言及していますが、治療薬が確立されれば、新型コロナウイルスも、制御可能なウイルスの一種になりますから、恐れすぎず、楽観視しすぎずというものになるでしょう。
そうなれば経済活動も再開しますから、株価も上がってくるでしょうね。いや、むしろ今の上昇が経済活動の再開を期待してのものですから、来年の方が株価が上がりにくい相場が続くかもしれません。市場が今後どう動くかは分かりませんが、今回のリセッションは、確かに今までにない形のリセッションだったと言え、過去に例を見ない早さで調整し、例を見ない早さで回復したという形でした。
今回の経験は、投資期間10年弱の私自身も初めてのリセッションでしたので、大きな経験になったなと感じます。これでリセッション経験のある長期投資家を名乗ることができるというものです。まだ投資期間が10年にも満たないので長期投資家とは言えないと言われれば、反論できませんが・・・
なんにせよ、ハッキリとリセッション入りしたことを発表されると、なんだか気持ちも新たになりました。今後も米国株投資には強気の姿勢を取り続けますが、念のため第2波に備えて、現金保有率もポートフォリオ全体の7%くらいはキープしておきたいです。
とは言え、現在現金保有率が10%を越えようとしているので、一気に投資するタイミングが欲しいものだなと感じています。株価の上昇期にはなかなか大きく買うことは難しいものですね。何年経ってもこの辺りの投資判断は悩んでしまいます。
いくら長期投資と言えども、確実にここだ!と思えるポイントで投資をすることは相当難しいんだろうなと思います。ですが、良いタイミングで株を買うことが出来なくても、長期投資を前提とするならば、いずれ株価は回復し、買ったタイミングよりは株価が上昇していくものだと思います。
米国株ですら、10年以上横ばいになることもありましたが、その間も保有し続けていれば、毎年増配してくれるような優良株が多いので、配当はどんどん増えていきましたし、その配当を再投資することで、着実に資産を積み重ねることが出来たのです。そして、20年、30年という期間で投資を続けていれば、かなりの高確率で大きなリターンを得ることが出来たのです。
今回のリセッションも、いつまで影響が続くのか、もしくはすでにリセッションは終了したのか。判断が難しいところではありますが、確実に言えるのは、度重なるリセッションを何度も乗り越えて、米国株は力強く成長を続けてきたのです。
過去が未来を保証するということはありませんが、過去から学び、未来を信じてコツコツ投資を続けていれば、きっとあなたの将来には、お金に困ることがない生活が待っていることでしょう。