昨日、NYダウは最近としては珍しく、好調な状態で取引を開始しました。しかし、日本時間の夜中の間に勢いは削がれ、またしても大きく下落。結果的には前日比913ドル安となる19,173.98ドルで取引を終えました。

これはトランプ大統領が就任した2017年1月20日の終値が19,827ドルであることから、『トランプ相場の終わり』を告げたと報道されているのである。

人々は明らかに大パニックになっており、我先に逃げ出そうとするまさに『ババ抜き』状態に陥っているのである。
だがしかし、その一方で朗報とも言えるニュースがブルームバーグに掲載されている。

今、世界中の超富裕層が「一生に1度の大バーゲン」として株式を爆買いしているようだ。
『投資の神様』ウォーレン・バフェット氏がデルタ航空(DAL)株を買い増ししたニュースはまだ記憶に新しいかと思います。

何も持ち株を増やしているのは彼だけではありません。物言う投資家として有名なカール・アイカーン氏は米レンタカー会社ハーツ・グローバル・ホールディングス、家庭用品や事務用品などを手掛ける米ニューウェル・ブランズの持ち株比率をそれぞれ引き上げたとのことです。
アイカーン氏と言えば、トランプ政権発足前に、トランプ大統領から直々に「政権誕生の暁には財務長官に指名したい」とラブコールを送られるほどの人物で、アイカーン氏が「早起きが苦手だから」と断らなければ、今も財務長官として活躍していたかもしれないほどの著名な投資家です。
バフェット氏やアイカーン氏と言った超富裕層の著名投資家がこぞって株を買いに向かっているのである。これが資本主義の格差を生む原因となっているのではないだろうかと思います。
我先にと逃げ出すような『ババ抜き』をプレイしている人々は自分のポジションに正当性を感じておらず、ここ最近の好調すぎる株式市場で調子に乗ってリスクテイクしてしまったがために、今のような相場で泣く泣く売り払う必要が出てくるのです。
対して、超富裕層の投資家たちは一定のキャッシュポジションを待機させておき、こういっためったにない株のバーゲンセールで一気に買い集めることで『大富豪』となってきたのです。
投資家として財をなした『大富豪』と、最近の好調な米国市場に乗っかってきただけの『ババ抜き』投資家もどきとでは、そもそもプレイしているゲームが違うのです。別のゲームをしているのだから下落相場で慌てて逃げ出すクソダサい結果になってしまうのです。
2020年代の米国株市場はもしかしたらそれほど大きなリターンは見込めないのかもしれません。2010年代はとても調子が良かったことの反動として、2029年頃になってもやっとNYダウが回復してきたかなと言う可能性は大いにあり得ます。もちろん私にはどうなるかわかりませんが。
ですが一つだけ確実に言えるのが、投資家もどきのファンドマネージャーたちがこぞって株を売り払っている中で、大富豪たちが持ち株を買い進めていると言う事実です。
私なら今の相場でどう立ち回りをするだろう…?と考えてみたところ、一つの結論に至りました。
まずはこちらの画像をどうぞ。

昨日、39.5ドルで指値を入れていたコカ・コーラ(KO)株が指さっていました。まだ落下中だったようで、落ちている途中のナイフを掴んだ形です。これ以外にも37.5ドル、35.5ドルでも指値を入れていたのですが、こちらは上手く指さらなかったようです。昨日のコカ・コーラ株の最安値は37.51ドルだったようですので、第二段階の指値は惜しかったみたいですね。非常に残念です。
たった100ドル程度の追加投資では、焼け石に水(コカ・コーラはまだ含み益ですが)ですが、今のような40ドルを割る水準では、コカ・コーラは非常に魅力的な株と判断できるのではないだろうかと考えています。
先週、コカコーラの配当金の権利落ち日を迎え、無事に四半期配当金が0.41ドルと、昨年度の0.4ドルから微増ではありますが増配した状態で配当金が入金される予定となっております。
年間予定配当金は1.64ドル。配当利回りは株価が39.5ドルで4.15%と、コカ・コーラにしては大変魅力的な水準に落ちてきています。もちろん、エネルギー株やタバコ株など、もっと表面上の配当利回りが素晴らしい銘柄もたくさんありますが、それらと比べても、コカ・コーラが4%超えの配当利回りというのはかなり過小評価されている気がするんですよね。
米国のスーパーマーケットでは今、トイレットペーパーやマスク、水と合わせて、コーラやバンドエイドが店頭から消えていると言われています。
もはや米国人にとってコーラは生活必需品。水と同じ生命維持に欠かせないものであるということが分かりますね。
また、USAトゥデーやビジネス・インサイダーといった、複数の人気メディアが救急箱の必要性を報じたため、バンドエイドや常備薬も店頭から消えているとのこと。ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も配当利回り3%を超えるところまで株価が落ちてきていますね。そろそろ買いかな・・・?
このように私は一切株を狼狽売りすることは考えておらず、持ち株を増やしたくてたまらないという状態がここ1ヶ月ほど続いています。私はまだまだ大富豪には遠く及びませんが、彼らの投資手法を見ていると実にシンプルで、安い時に買って高くなれば売るということです。
投資の神様たちが買い進んでいる時に、自分たちだけはそんな愚かなことはしないとファンドマネージャーたちが逃げ出すのは、見ていてどちらが愚かなのか?と考えさせれますよね。
今月はもう買わない!という割に、バーゲンセールで買っちゃってるのは反省すべきところですが、欲しい株が欲しい水準に落ちてきたのだから買わないという手はないと考えています。

少なくとも過去200年間、米国株はほぼ常に『買い』だったのですから。
あなたは参加しているゲームは一体どちらなんでしょうか?この相場の中でこそ一度見つめ直すのがベストかもしれませんね。