昨年、『年金2,000万円問題』を機にNISAやiDeCoを利用する方がかなり増えたことは記憶に新しいです。

しかしこの1ヶ月ほど、新型コロナウィルスの影響によって株価下落が続く現状、「数日で資産が半分に目減りした」などと聞くと「やっぱり投資は怖い!」と感じる人も多いのではないでしょうか。今回はそんなあなたに向けた記事を見つけましたので紹介したいと思います。

iDeCoもつみたてNISAも、個別株には投資ができず、基本的に投資対象となるのは分散投資型の比較的優良な投資商品ばかりですから、暴落に巻き込まれたとしても、個別株のようにゼロになるリスクは無いと言えるでしょう。
例えばiDeCoやつみたてNISAを活用してNYダウやS&P500に連動する投資信託などに投資するとして、これらの指数に組み込まれている個別株は確かに倒産のリスクがないとは言い切れません。
ですが、S&P500に組み込まれている銘柄が例え1つや2つ倒産したとしても、新しく補充されるようになっています。つまりNYダウは常に30社、S&P500は常に500社ちょっとの代表的な企業が選出されるようになっています。
だとすればその指数に連動する投資信託を買付している限り、それほど大きな影響はなく、市場全体が下落しているような今のような相場ではこうした投資信託も価格が下落しますが、リスクを取ってこそ、リターンを得ることができると考えれば、価格が下がった時が買いと言えるのではないでしょうか。
筆者の方が言うように、『ノーリスク』では『ノーリターン』というのは明らかであり、リスクが顕在化してきた状況にこそいつも通りの投資を継続することで将来リターンを得る可能性が高まるのです。
ただし、『投資先』については注意を払うべきところではあります。長期投資が儲けるためにはその国の成長性がカギとなります。私が米国株投資で長期的に儲かると信じているのは、今後も米国が成長し続けると信じているからです。米国と言えども、今から数十年前ほどの高インフレ率は期待できないかもしれませんが、それでも緩やかにインフレは進んでいくだろうと見られます。
対して、日本はまだデフレ局面は抜けたように見えますが、インフレが進むかというと微妙な状況が続いています。相対的貧困により、インフレに過剰に拒否反応を示す国民が多いですからね。『失われた30年』の影響もあり、日本はなかなか安定したインフレを起こすことが出来ない国になっています。
さらに日本は経済成長のカギである『人口』の減少が著しく、これから先も大きな伸びが期待できない上に、既得権者によって新興産業を叩き潰す慣習があることから見ても、今後も成長性に期待できない国と判断せざるを得ないでしょう。
一方で米国は、今こそトランプ政権の念願だった『国境の壁』が出来ていますが、それもコロナショックが収まるまでの一時的な事象であると思います。
このまま各国のブロック化が進み、グローバル化と逆行してしまえば、世界大戦などの火種となりかねません。どの国も戦争を望むことはないでしょうから、グローバル化の波はまた再び復活することだろうと見られます。
そうなれば、やはり世界一の経済大国として米国の強みはこれからも発揮されるだろうと見られます。米国には世界中から優秀な労働者が集い、子孫を残し、米国と言う国家の繁栄の源泉となります。
我々は日本人だからと言って日本に投資する必要などは一切なく、今の時代、将来性・成長性が期待できる国や企業に投資することが容易にできるようになりました。
であれば、何も日経平均株価のような成長性のない指数に投資をするというハンデを負うことは一切なく、iDeCoやつみたてNISAという長期的な目線での投資であれば、米国株という選択肢がベストだと言えるのではないでしょうか。
結論として、つみたてNISAやiDeCoの利用者が取るべき行動は?と聞かれると、米国株への投資をされている方は特に何もする必要は無く、今まで通りコツコツ積立投資を続けるのがベストだと思います。また、今のような下落している状況で必要に迫られた訳ではないのに解約するというのは得策とは言えないのではないでしょうか。