ウォールストリートジャーナル(WSJ)によると、米国小売業大手のアマゾン・ドット・コム(AMZN)は米国で10万人を新たに雇用することを発表した。
これは、新型コロナウイルスの感染拡大により、ネット通販への需要が急拡大していることに対応するためであるといい、まさに一人勝ちの状態となっているのである。
現在米国でも全体で大規模な集会の禁止などの感染防止策が実施される中、食料品や日用品などをネット通販で購入する消費者が増えているとのこと。私自身も最近は、Amazonフレッシュを活用して日常の食料品の買い付けをAmazon頼みにしています。
プライム会員費以外に月会費はかかるもののそれなりに安い価格で納得の品質の物を届けてくれるため、Amazonフレッシュは非常に助かります。
さらに、現在私が住んでいる地域では、普通にゴミ袋でゴミを出すことが許可されているのですが、最近はスーパーなどで袋の有料化が進んでいたので、ゴミ出し用の袋を買っていたのですが、Amazonフレッシュで届く袋がかなり大きいサイズですので、ゴミ出しにも使えるという有能さ。本気で引きこもっていても生きていくことができそうです。外出しないと体調を崩すので引きこもりはしないですけどね。
これでますますAmazonのヘビーユーザーとなってしまった私ですが、アマゾン・ドット・コムはコロナの影響でガッチリと儲かる稀有な存在となるのかもしれません。
もともとネット通販の雄としてアマゾン・ドット・コムの勢いは凄まじく、実店舗が壊滅状態になるのではないか?と危惧されるほど、小売業にとっての驚異となる存在でした。
CEOのジェフ・ベゾス氏が離婚して以来、少し勢いがなくなっていたアマゾン・ドット・コムですが、ここに来てコロナショックによるダメージをものともしない雇用拡大という強気路線を見せることで次回の決算もなかなか期待できるのではないだろうか?と感じさせるのです。
それを受けてか、アマゾン・ドット・コムの株価は昨夜、開始早々からなかなかの順調さを見せ、前日比5%ほどの上昇から始まりました。

それだけでなく、小売業・生活必需品セクターは開始早々なかなかの強さを見せ、昨夜23時過ぎの段階でペプシコ(PEP)やコストコ・ホールセール(COST)は6%超の上昇、ウォルマート(WMT)やプロクター・アンド・ギャンブル(PG)などは7%を超える上昇を見せていました。
これらのセクターの強みはやはり、人々が生きていく上で欠かせないものであるという共通点があります。人間が生きていくためには、やはり食料品や飲料、生活消耗品などを製造する企業と、それらを販売する小売業が必要不可欠なのです。
こう言った企業が本領を発揮するのはこう言った景気後退期であり、不景気になれば、割安な商品を求めて、コストコやウォルマート(日本では西友)などに人々が押しかけるのはごく自然なことですよね。
今回はコロナの影響で押しかけることはないかもしれませんが、今やネット販売にも力を入れているコストコやウォルマート、そして何より大本命のアマゾン・ドット・コムが不景気にこそ、その強みを存分に発揮する可能性が高いというのは言うまでもないでしょう。
しかしこのタイミングでアマゾン・ドット・コムが雇用を拡大してくるとは正直驚きました。日本でもすでに内定取り消しなどが相次いでおり、再び就職難の不景気の様相が伺える世の中になってきましたから、今雇用を拡大するアマゾン・ドット・コムの判断は労働者にとっては英断と言えるのではないでしょうか。
どんなピンチの状況であっても、こうして利益を上げたりチャンスを掴む企業は現れます。だからこそ色んなセクターへの分散投資はこう言う時に効果があると言えるのです。
今まで私のポートフォリオの成長を牽引してきたのは、決済ネットワークのビザ(V)や、オフィス製品やクラウド事業で爆発的な成長を見せたマイクロソフト(MSFT)でした。
しかし、今のポートフォリオを下支えしているのは、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)と言った必需品や、コロナウィルスへの特効薬の開発が期待されるジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)やメルク(MRK)と言ったヘルスケアセクターです。
特にジョンソン・エンド・ジョンソンなどは、集団での集会が禁止された米国内で、裁判が進まずに訴訟が一時的に凍結すれば、株価にとっては好材料と言えるのではないでしょうか。
だからこそ、長期的な投資を継続するには、成長性の高いセクターに投資を集中させるだけでなく、様々なセクターに分散投資をし、リスクコントロールをすることが必要であると考えています。
もちろん『ディフェンシブ』な株も基本的には株価が下落するのですが、それにしても今まで成長期待で株価が上昇してきたハイテク一辺倒では、もしかしたらかなりの下落に巻き込まれてしまうのかもしれません。
まあ、それらのハイテク銘柄も下落が早い分、回復も早いのかもしれません。また、今回のコロナショックによる下落は、1ヶ月ほどの短期間で30%を超える下落となりましたので、回復も早いのではないかと見ています。
最近は、メディアが騒ぎすぎているようにも感じています。そろそろパニックと言える状況がすでにきているように思います。新型コロナがいつ終息するのかは分かりませんが、終息が発表されれば株価が一気に上昇するのは目に見えています。
下落の角度が早ければ回復の角度も早いだろうと見られていますので、今年中に無事コロナウィルスが終息した場合、もしかしたら今年の年末にはNYダウが再び最高値更新ということも考えられるのかもしれません。
さすがに楽観的かもしれませんが、私が生きている間には、確実にNYダウは3万ドルを超え、10万ドル、20万ドルと成長していくことだろうと考えられますから、将来の20万ドルを今現在、2万ドル程度で売却してしまうのはあまりにナンセンスと言わざるを得ないでしょう。