昨夜のNYダウはまたしても荒れた展開となりました。NYダウは開始直後に9%以上の下落を見せ、サーキットブレーカーの基準である7%以上の下落となったため、即取引停止となりました。

NYダウはまさに心停止状態です。

もちろん、下落幅も過去最高の2,600ドルを超える下落を見せました。

ピーク時からの下落はついに30%を超え、2万ドルを割るのも時間の問題かなという感じです。
昨日は、異例となる突然のFOMCを開き、FRBが4年ぶりのゼロ金利の復活を決定しました。

にも関わらず、コロナウィルスによる不安はまだまだ終息の目処が立たず、最近よく目にするのはヨーロッパの観光地に人が全くいない映像です。
ユーロ圏もヒト・モノ・カネの自由な移動という最大のメリットを失い、外出が禁止されている国も多く、経済への影響は計り知れない状況です。
日本でも日銀がETFの購入を年間6兆円から12兆円へ倍増させるなど、金融市場に資金を投じて衝撃を和らげようとしていますが、今はそれよりもワクチンや治療薬の開発にお金をかけるべきところなんじゃないかなと思います。

今回、株価の下落に歯止めがかからないのは、リーマンショックの時のように『金融システムの崩壊』によるリセッションではなく、『未知のウィルス』によるリセッション(と言ってもいいでしょう)となっているため、シンプルに資金を市場に投じるだけではなかなか歯止めは効かないだろうと感じます。
逆に言えば、今回のコロナショックはあくまでウィルスによる影響なのですから、世界中の資本主義的な金融システムの根幹には何ら影響を与えません。
今回のリセッションの構図は実にシンプルで、ざっくりというと
未知のウィルスが広まっている
↓
外出を控える
↓
人々が消費活動をしなくなる
というものです。たったそれだけです。コロナウィルスが終息すれば、今まで通りの経済活動がすぐに戻ってくるだろうと思います。
唯一心配なのは、コロナの影響によりEU各国が鎖国状態になり、再び各国同士で敵対して戦争状態になるというような最悪のシナリオです。これだけは避けて欲しいところですね。
新型コロナウィルスは正直警戒していますが、警戒したところでどうしようもないですし、普段通りの手洗いうがいをいつも以上にやっていれば、比較的感染しにくいことは分かります。
ハッキリと言って、コロナ対策のあれこれや、悲観的なニュースばかりを見ている方がよほど体調に悪影響を及ぼす気がします。
まだ株価の下落はしばらく続きそうですが、いつまでも指をくわえて見ているだけの人類ではありません。これほど世界的に深刻なダメージを与えたウィルスがいつまでも野放しとなっているわけがありませんからね。
ワクチンや治療薬が積極的に開発されるか否かは、結局のところ作った上で販売して利益を生み出すことができるのか?というところにかかっています。
米国や中国、欧州に日本など、富裕層が多い北半球でこれほど爆発的な観戦を見せたのですから、製薬各社は我先にと開発を進めていることでしょう。
早期の段階で開発ができれば、新型コロナウィルスなどは単なる風邪の一種になり、それほどまでに猛威を振るう前に治療をすることが可能なウィルスの一つになるのです。
我々投資家が最も気をつけなければならないのは、よく分からないものとよく分からない情報に踊らされないということです。
株価が好調だった時、よく分からないけど株価がぐんぐん上がっているからという理由で買った株がある時を境に暴落し始め、慌てて狼狽売りし、結局はマイナスとなってしまったという経験をしたことがある投資家の方は多いのではないでしょうか?
これは、よく分からないものとよく分からない情報に踊らされる典型的な事例の一つです。よく分からないものとよく分からない情報に流されることで、損失を被ることは必然とも言えるのです。
今大流行しているのは未知のウィルスなんですから、よく分からないのは当然です。ですがそのよく分からないウィルスに対して、詳しいように見せかけてデマ情報を流す人々が多くいることもまた事実です。それがデマか本当かもまだわかっていない段階なのですから、コロナ関連の目新しい情報は全てはよく分からない情報であると言えるでしょう。
そう言った情報に流されて持ち株を狼狽売りしてしまうのは非常にもったいないことです。もしかしたらまだまだ株価の下落は続くかもしれないし、反対に明日からでも急速に株価が回復するかもしれません。
株価が乱高下しているジェットコースターのような相場なんですから、我々個人投資家は何を置いてもまず、冷静になることが重要であると言えるのではないでしょうか。
そして、チャンスを見極めて、今の水準なら買いだな!と感じる個別銘柄があればどんどん買い増しをしてください。
そうしてリセッション期に持ち株数を増やすことができた投資家だけが、次の上昇相場で大きなリターンを上げることができるのです。
開始早々のサーキットブレーカーで、本当に荒れ狂う相場が続いておりますが、我々がやるべきことは何一つ変わっておらず、淡々と冷静になって株式投資を続けることであると言えるのではないでしょうか。