今月26日、SBIホールディングス(8473)傘下のSBI証券が、証券口座数が500万を超えたと発表しました。
これは、業界トップの野村証券の531万口座に次ぐ規模であり、低コストのネット取引を武器に現役世代や投資未経験者を取り込んだとの見通しだ。
しかも驚くべきことに、直近に新規開設した100万人の内訳では20~40代が7割強で、未成年者まで含めると8割強と若年層が目立った。また、女性比率は4割に上り、8割が投資未経験者だったとのことです。
この結果を見るだけでも今の若年層には株式投資をするならネット証券という『新常識』が広がっているのがお分かりいただけるだろう。今の若年層で野村証券などの対面型の証券会社にわざわざ口座を開くのはあまり一般的でなく、手数料の高い対面式の証券会社で口座を開設するということは、投資をする前から負けているような状態と言えるのです。
野村証券もいつまでも業界トップにあぐらをかいてもいられなくなったのか、先日10年間に限って信託報酬を0%とするインデックスファンドの「野村スリーゼロ先進国株式投信」の販売を発表しました。

詳細はまだ分かりませんし、信託報酬をゼロではなく『0%』としていることから、その他の投資信託と同様、『隠れコスト』がかかるんだろうなとは思いますが、それでも評判があまり良くない野村証券にしては思い切った舵取りだと思います。かなりユーザー向けの商品を提案できるようになってきたのでしょうか?
私自身もメインの証券会社はSBI証券を利用しており、もう使い慣れているのもあってかかなり使い勝手の良いサービスであると感じています。ですが、SBI証券もネット証券の最大手だからか、あまり積極的にイノベーションを起こしてくれる証券会社とは言えないように思います。
もちろん、米国株を貸株にしてくれる『カストック』や、業界最安値(※期間限定除く)の為替手数料など、嬉しいサービスもあるのですが、真新しいサービスというのは後手に回りがちな気がします。
そう言ったサービス面ではマネックス証券が一番強いかなと思います。先日リリースされた米国株と中国株版の『銘柄スカウター』は非常に素晴らしい完成度だと感じました。

こう言ったユーザー目線のより良いサービスは業界の盟主たるSBI証券にこそ先んじて行動を起こして欲しいなと私は常日頃から思っています。
ネット証券業界2位の楽天証券も、ポイント投資の使いやすさは折り紙付きで、私も今月から楽天カードを使った積立投資とポイントも投資に回すという手法を取っていこうと考えています。実際に積立が開始されるのは3月の第一営業日からなので、このタイミングで米国株市場に調整が入ったのは本当に喜ばしいことです。
私自身SBI証券とはもう長い付き合いで、メインバンクがSBI銀行というのもあって、資金移動もしやすく、今更他の証券会社に移管するつもりは全くありませんが、SBI証券には3年間かけて株式投資にかかる手数料を無料化していくという目標があります。

なんだかんだと言いながらも、SBI証券の口座が500万を突破したことは大変喜ばしいことであり、ユーザーが増えればそれだけサービスも拡充される可能性が高いということですから、今後には期待しています。
SBI証券が口座開設数で野村証券を追い抜き、証券会社全体のトップとなる日もそう遠い未来ではないのではないでしょうか。今後もSBI証券には大いに期待をしています。