NHKニュースの報道によれば、借金が返済できなくなった人が自己破産した件数は、去年1年間におよそ7万3000件と、2年連続で7万件を超え増加傾向が続いているとのことです。
今では違法となっている違法なヤミ金が多かった2003年に24万件とピークに達しておりましたが、その後ヤミ金の規制などによってかなり減少していたようですが、2016年頃からまた増加傾向にあると言います。
増加傾向にある原因について「返済能力が不十分なのに安易にカードローンなどを利用するケースがあるほか、キャッシュレス化で家計の状況をきちんと把握できていない人も多くなっている」と専門家は語ります。
カードローンは確かに利用しやすくなっていますよね。確実に返済能力のない低所得者でもカードローンを利用することができる世の中になっています。カードローンの発行にももう少し規制をかけた方が良いのではないかと私も考えています。
しかし、キャッシュレス化が原因と言うのは少し違うんじゃないかと私は思います。以前も記事にしましたが、お金持ちの方がキャッシュレス化に積極的とも言われています。

しかしポイントが付くからと言うのも短絡的で、個人的に思うのはキャッシュレス決済は、決済に時間がかからず、ワンタッチで決済ができるのが個人的に一番思うメリットだと考えています。だから私自身はあまりコード決済は利用しません。現金かコード決済しか使えない企業では、コード決済を利用しますけどね。できればSuicaかQUICPayで決済したいところです。
確かにキャッシュレスを利用しても、財布の中の現金は減りませんので、「いくら使ったか分からない」という人もいるでしょう。ですがそのように言う人は、現金を使っていても「いくら使ったかわからない」はずです。
今、あなたの財布の中にいくら現金が入っているか分かりますか?そして今月だけでも何にお金を使ったのか分かりますか?家計簿をつけていれば分かるでしょうが、自己破産するような人たちは恐らく家計簿をつけるような行動習慣はないでしょう。
一方でキャッシュレス決済に関しては、利用履歴をアプリなどを活用すればワンタッチで履歴を確認できます。自己破産するような人たちでもアプリをダウンロードすれば、ネットにアクセスすれば、簡単に確認することができるんです。
そしてそんな誰でも利用できる基本的なことをせずに、いくら使ったかわからない〜と言って自己破産していくのが貧乏人の性ですね。
自己破産する人は、スマホで金銭管理のアプリを利用せずに、お金を借りるためにスマホを利用するらしいです。
「直接、担当者と会うこともなく、ボタンを押せば手続きができるのでスマートフォンの場合は、お金を借りやすい。深夜でも借り入れの申し込みが可能なので、つい手を出してしまった」
「もともとカードローンを申し込んだわけではなく『使わなくてもいいので契約しませんか』と銀行の担当者に言われて契約した。ちょっとしたことでお金が必要になり、少し借りては返すということを繰り返して最終的に返せなくなった。審査が簡単だという印象はあった」
自己破産者達はこのように供述しており、『スマホで気軽に出来ること』に対してお金持ちと貧乏人ではこうも認識違いがあるようです。
そんな気軽に借金を負うような人物が仮にもクレジットカードやキャッシュレスを使うべきではないというのには私も賛同します。自分の返済能力を超えて利用することは明らかですからね。
だからといって、キャッシュレス化が債務者を増やしているというのは少し違うんじゃないの?と感じた次第です。キャッシュレスの使い過ぎで破産するような人は、現金しか決済手段を持たなくてもいずれ破産します。
技術の進歩によってどんどん変化のスピードが早まっていますが、それと同時に、人がお金持ちになるのも、逆に貧乏人に陥るのもスピード感が早まっているように感じます。
ある起業家が今ほどお金を稼ぎやすい時代は過去にはなかったと言う反面、多重債務者が今ほどお金を借りやすかった時代もなかったと言えるでしょう。
インターネットの使い方が善にも悪にもなりうると言うのは、ネット黎明期から議論されていた内容です。それがいま顕在化してきているのだと考えられます。
ITを活用し、お金持ちになるための情報収集をするのも、自己破産に向かう情報収集をするのも、すべては自分次第です。
今朝も記事にまとめましたが、貧乏人が貧乏人であり続けるのは完全な自己責任で、自己破産するのはキャッシュレスが悪い、カードローンの国の規制が緩いのが悪いと言っている間はお金持ちにはなれないでしょう。

投資にせよ、消費にせよ、資本主義に則って、自己責任のもとで自分にプラスになるお金の使い方をすべきだと私は心からそう感じます。