米・マクドナルドが第4四半期の決算を発表しました。内容はかなり良く、売上高、EPS共に予想を少し上回る結果となりました。
● 売上高:$5.35B (市場予想:$5.3B、前年同期:$5.16B)
● EPS:$1.97 (市場予想:$1.96、前年同期:$1.97)
この決算を受けて、マクドナルドの株価は大きく上昇。昨年後半から弱気になった同社の株価は後少しで史上最高値を更新するかと言うところまで回復してきました。

同社の株価が弱気になっていた理由は主に2つ。1つは米国で外食産業がどんどん『朝食メニュー』に参入しており、シェアを奪い合う“ブレックファースト戦争“が発生していること。
もう一つは、前CEOが従業員との不倫により解任されたことで、新CEOの経営手腕を不安視している投資家が多かったことです。


事実、来客数は米国で1.9%減となりましたが、減少率は18年の2.2%減から鈍化し、世界的に見れば、来客数は1%の伸びを見せました。
第4四半期および19年通年の世界既存店売上高はともに5.9%増となり、アナリスト予想の5.23%増を大きく上回る結果となりましたし、来客数こそ減少したものの、第4四半期の米既存店売上高は5.1%増で、こちらもアナリスト予想の4.67%増を上回りました。
経営手腕についてはまだ不透明なところがありますが、経営者が誰であれ人々はマクドナルドを利用することを躊躇したりはしないだろうことから、それほど心配することはないのではないでしょうか。
一時期の日本のマクドナルドのように、高級路線とかに逸れてしまうのは危ういなと感じますけどね。マクドナルドに求められているのは高級路線ではなく、“安さ”と”安定した味”だと思います。顧客のニーズをしっかりと理解し、自らの過ちを認め、本来あるべきマクドナルドの形に戻したためにマクドナルドは日本国内でも見事に復活を果たしました。
顧客のニーズを理解することの大切さは、当ブログでも何度も取り上げています。

『いきなり!ステーキ』に求めているのも、マクドナルド同様に『高級路線』ではないのです。

そもそも高級路線というより、『品質に対して割高』な商品を提供しているいきなり!ステーキが苦戦を強いられるのは当然のことでしょう。
顧客のニーズに合わせた、それなりに安くて安定した味であり続けるマクドナルドはこれからも安定した売上が期待できそうです。
さらにマクドナルドは集客に向けてセルフ注文端末(キオスク)などのデジタル注文サービスの拡充などに取り組んできており、同社は今年はハイテクや研究開発向けの投資を拡大するとし、設備投資は前年とほぼ同水準の約24億ドルと予想。投資額の約半分は米国内に充てるという。
もはやハイテク企業とも言えるかもしれない米マクドナルドはこれからも成長期待が持てるのではないでしょうか。
さらにマクドナルドでは、ライスバーガー…いや、『ご飯バーガー』の販売を開始することを発表しました。

ごはんバーガーとてりやきの組み合わせは確かにすごく美味しそうなので一度試して見たいところです。マクドナルドは世界中に展開しており、世界各国でその国にあった事業展開がされているが、その利益を搾取することができるのは米国のマクドナルドです。
同じ投資をするのであれば、胴元たる米国のマクドナルドに投資するのがベストだと思います。同社はこれからも成長期待ができる”永久保有”銘柄になり得る株なのではないでしょうか。