昨日のNYダウは一時500ドルを超える下落となり、久々に時間をかけて調整する相場が訪れそうな予感がしています。

調整の原因はご存知の通り新型コロナウィルスによるパンデミックであり、情報が錯綜しており何が正しいのか、よく分からない状態が今なお続いています。

昨日の報道では、ついに中国・北京でも初の死者が確認されるなど、被害が着実に広まっています。

今朝twitterなどをみているとリアルタイムで、起きたら株価が下落していた時の挨拶である“おはぎゃー”をツイートしている方が多く見られ、ネタか本気か分かりませんが、ウィルスの影響で下落するという謎の連鎖に辟易している投資家の方がいらっしゃるのも事実なようです。
さすがのトランプ氏も新型ウィルスに対してはどうすることもできず、今日から始まるFOMCの結果にも新型ウィルスの影響が出るのか?というところは非常に見ものではあります。
私も昨日だけで30万円相当の評価益が吹き飛び、先週の最高値では一時的に3,200万円を超える水準まで株高・円安が進んだので、1週間もせずに評価額が100万円程度下落しています。

ただ、自分でも驚きなのですが、この程度の下落では全く何の感情も沸かないというのが個人的な意見です。
NYダウも今のところまだ28,500ドル台で、昨年11月に初めて28,000ドル台を突破しただけですので、株価が安くなったと言えるほど下落している訳ではないのが現状です。今はまだ、大きく株の買付をするほどのタイミングではないかなと感じます。ましてやこの程度の下落で株を手放すのはナンセンスだと思います。
新型コロナウィルスが、株価にどの程度の影響を及ぼすかは分かりませんが、SARSの教訓を鑑みると、数ヶ月の間に10%前後の株価の下落が起きるだろうという認識で良いのではないでしょうか。
具体的にはNYダウの最高値が29,373.62ドルあたりですから、今後数ヶ月の間に26,300〜26,400ドルあたりまで株価の下落が起きる可能性はあると見て良いでしょう。もちろん、ここまで株価が下落するかどうかは分かりませんし、これ以上の下落が起きる可能性も否定できません。あくまで前例を踏襲したらそれくらいかな?という観測です。
それに対して、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が新型コロナウィルスの”特効薬”の開発にかなりの自信を見せたことから、同社の株価は微妙にですが前日比で上がる結果となりました。

ジョンソン・エンド・ジョンソンほどの大企業がパンデミックにいち早く対応する姿勢を見せるのはありがたい話ですね。株主としてだけでなく、一人の人間として新型ウィルスの特効薬が早く開発されるのを望みます。
ウィルスのみならずFOMCの結果(想定外のことは起きないと思いますが)や、今週は米国主要企業の決算など、本来の相場に影響するようなイベントが目白押しなのでその結果次第ではボラティリティは高く、少しずつ株価が切り下がってくる相場が続くだろうと考えています。
私の相場観が当たるなどとは思っていませんが、まだ悲観するような相場は訪れておらず、これからが本番なのだろうと思います。
そしてどんな相場であれ、投資しすぎるようなことも無く、と言って底値で買おうと待ち続けることもなく、常に冷静に市場と向き合うことをおススメいたします。
本格的な『リセッション』がこの程度の下落で終わるはずがありませんので、今の相場で騒いでいては身体も心ももたないだろうと私は考えています。