【ビッくらポン!】大幅減益のくら寿司、海外への店舗拡大攻勢をかける。くら寿司はいきなり!ステーキの二の舞となるか。

投資の考え方
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大手回転寿司チェーンで業界2位のくら寿司(2695)は、今月21日にグローバル戦略説明会で、2030年中に店舗数1000店、売上高3,000億円と倍増を目指す計画を発表したとのことです。

くら寿司、10年で店舗・売上倍増の計画 海外強化で中国初出店
回転寿司チェーンくら寿司は21日、グローバル戦略説明会で、2030年中に店舗数1000店、売上高3000億円と倍増を目指す計画を発表した。中国への初出店のほか、今後は東南アジアへの進出も検討しており、海外事業を拡大させる方針だ。

海外事業として、中国・上海に初出店をし、米国、台湾に続き中国国内に10店舗の開店を目指すということだ。

だが、くら寿司は現在、国内事業が悪化しており、ライバルであり、業界最大手のスシローを扱うスシローグローバルホールディングス(3563)は順調な経営をしているのに対して、くら寿司は大幅減益となっている。

くら寿司が大幅減益。客離れからの復活に期待できる強みとは? | bizSPA!フレッシュ
 回転寿司チェーン「無添くら寿司」を全国・海外に展開している「くら寿司株式会社」(以下、くら寿司)。  くら寿司は回転すし業界で売上2位 と、現在は業界首位のスシローを追う状況です。また、2019年初頭はアルバイト従業員が、一度廃棄した魚を

昨年12月12日に発表した2019年10月期連結決算は、純利益が前期比27%減の37億円だった。減益は単独決算の時期も含めると8年ぶりとなり、営業利益に関しては20%減の54億円だった。

もちろん現状打破のために海外出店という手法に出たのかもしれませんが、これはどうなんだろう?と思いました。今では大炎上しているペッパーフードサービス(3053)の『いきなり!ステーキ』ですが、まだ勢いのあった2017年にステーキの本場である米国に一気に11店舗を出店しましたが、昨年2月にそのうち7店舗を撤退することになるなど、日本だけでなく世界でも顧客のニーズに応えられなかったことがよくわかります。

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もちろん外食産業の中でも優等生と言われている『回転寿司』ですから、全く同じように評価することは難しいですが、今攻勢をかけるのはどうかなと感じます。

私の甥っ子が回転寿司が好きなので、年末に実家に帰った時に家族で久々に回転寿司に行きました。その時利用したのがくら寿司です。

私の実家の近くには、スシロー、くら寿司、かっぱ寿司、はま寿司などの回転寿司チェーンがすごく近くに集中して乱立しています。スシローとはま寿司は人がいっぱいで相当並ぶ必要がありそうで、かっぱ寿司は子供連れのファミリー層がたくさん来店していました。一方でくら寿司は少し行列はできていたのですが比較的空いていたので、くら寿司に行きました。

とは言え、年末年始の繁忙期。とても忙しそうな店内でした。だからですかね。ネタのクオリティが低くて解凍しきれていないネタが多く、サイズもちっちゃくて、こんなもんか〜と思いました。

その店舗が出来た頃にも一度訪れているのですが、値段の割にすごく美味しくて良いお店だなと感動したのを覚えています。当時は繁忙期でもクオリティが高かったです。その頃に比べたら明らかにネタのクオリティが段違いに下がっています

中国で展開して成功したとして、また漁獲量が増えて原価が上がる。そうしたらまたお寿司のネタのサイズが小さくなり、同じ値段を出しているのにどんどん顧客満足度が下がっていくことでしょう。

一皿100円でお寿司が食べれるというのはとても画期的でしたが、今はその回転寿司がメジャーとなっているため当たり前となっています。つまり、なかなか『価格で差別化』するのが難しい業界とも言えるでしょう。

多種多様なサイドメニューで差別化しているところもありますが、くら寿司はシャリでカレーを作ったり、ラーメンに力を入れたりと、むしろ寿司以外に力を注ぎすぎているようにも見受けられます。

そちらの方が利益率が高いからだとは思うのですが、でもやはり本業である『回転寿司』に力を入れて欲しいという気持ちが強いです。本業が安定していてこそのサイドメニューですからね。

昨年8月にくら寿司は業界で初めて、米国子会社を独立法人としてナスダックに上場しました。そのくら寿司USA(KRUS)の株価は公開価格が14ドルでしたが2営業日で 24.4ドルと74.2%もの上昇を見せるなど話題になりましたが、その後は特に話題性も無く、株価はそれほど成長しておりません。

ちなみに日本の外食産業ではこれまた『いきなり!ステーキ』のペッパーフードサービスが米預託証券(ADR) として米国株市場に上場した例があります。

くら寿司が、かつての『いきなり!ステーキ』と重なって見えるのは、店舗拡大・商品のクオリティの低下・米国株市場への上場と、共通点が多いからでしょうか。くら寿司は以前は私も好きだった回転寿司のチェーン店ですから、海外展開よりはまず地盤の国内での顧客満足度を高めることが優先だと感じます。

店舗展開も店舗撤退もそれなりの資金が必要なのですから、その資金を良いネタの仕入れや既存店舗への運営費用に回してほしいものです。

日本の外食産業はハッキリと言って儲からない市場で投資冥利のない企業ではありますが、回転寿司業界はここ数年成長はないものの、外食産業としてはまだ健闘している業界です。これからも安くて美味しい回転寿司が食べられるようまずは地盤を固めて増収増益が出来ることを期待したいものです。

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