ロイター通信によると、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は17日、米電気自動車(EV)大手テスラ(TSLA)車両の「突然の意図せぬ加速」問題を巡り、50万台を対象とした調査とリコール(回収・無償修理)の要請を検討すると明らかにしたとのことです。

テスラと言えば、昨年もクソダサイ新車発表会で投資家を冷や冷やさせたものだが、予想外にも四半期決算が黒字となったことで株価は一気に急上昇している。


黒字達成によって、史上最高値を更新したばかりか、好調な米国株市場の波にも乗って、半年足らずでダブルバガーを達成するほど株価は右肩上がりに急騰したのである。
だがしかし、テスラのイーロン・マスク氏が語るような『自動運転が当たり前の未来』はまだ到来しておらず、彼の予定よりは随分と時間がかかっているように見受けられます。
そしてここに来て50万台のリコールと言うことになれば、ただでさえ苦しいテスラの財務状況を圧迫することは間違いないでしょう。となれば、これほどまでに順調な株価の伸びも、来週からしばらくは軟調となる可能性は大いにあります。先週末のPTSでは、すでに株価が下落し始めているのも事実です。

まあ、黒字化が達成できたとは言え、まだ四半期ですし、通気で見ればまだまだ厳しい状況が続くようですね。リコール費用がかかるとなるとテスラにとっては重すぎます。今回の報道で株価の方は『急ブレーキ』がかかってもおかしくはないだろうと見受けられます。
まだまだ安定して毎年通期単位で黒字を叩き出してくれないと、投資をしようと言う気持ちにはなれないのだが、株式投資初心者に限って、半年でダブルバガーになったテスラに過剰な夢を抱かせ、今から買って半年で1,000ドルを超えると言った幻想に陥るのでしょう。危険だからおやめください。この“根拠のない株の買い付け”も投資初心者が陥りがちな危険な取引と言えるのではないでしょうか。

テスラの未来がどうなるかは、誰にもわかりませんが、イーロン・マスク氏は、自身の”ビッグマウス”にさえ気をつければ、相当優秀な経営者であることは確かです。逆にビッグマウスではないマスク氏では、調子が狂うしそれはそれで怖いものであると言えるのではないでしょうか。
それほど志が高く、それを実現できる可能性を秘めたマスク氏が同社を牽引している限りはもしかすると株価が下落したタイミングでの買いは、買い進んでも報われる可能性がないとは言い切れないのではないでしょうか。
胸を張って安心だ!とも言えない状態ですが、時間はかかりながらも着実に成長を遂げて四半期ながら黒字化を達成したのは紛れもない事実ですし、自動車メーカーならリコールとは真正面から向き合う必要があります。これは自動車メーカーの定めと言えるでしょう。長きにわたってビジネスを展開していくのであれば、このような訴訟や予期せぬ出来事など腐る程湧いてでます。
そうした災難に打ち勝って徐々に成長していき何十年以上成長を続けてきた企業たちが今の超大型株と呼ばれるほどの巨大企業になったのです。
テスラはまずは通期で黒字化を達成し、それを何期も続けられるかどうか?が評価のポイントになってくると思います。そして成長性は右肩上がりかどうかと言うところも大切ですね。
これを検証するには、利益が出ていない今からすればあと数年は最低必要となりますが、それほどゆっくり慎重に時間をかけて銘柄選択をするのが本来あるべき株式投資なのかなと思います。
実際に優良企業の株を買った後は何もすることがない、一見『つまらない投資法』です。
ですが、投資というのはつまらなく見える投資方法こそ実は素晴らしい手法であることが多いものです。
ボラティリティの高い銘柄に投資しておけば当然ながら退屈とは無縁の投資が楽しめますが、この投資手法の方が危険度が高いのは言うまでもありませんよね。
テスラもまだ投資先として投資した資金を安心して任せておける銘柄ではないので、まだまだ優良企業とは言えないですので、今後も成長を見守っている企業の一つとしておくのが妥当だと思われます。
ぜひ、投資家が安心して資金を任せておける優良企業に成長して欲しいものだなと思います。そして我々はその段階に入ってから投資をし始めても十分にリターンを得ることができるのです。
私自身が個別に投資している株のほとんどは、みんなが知っている、みんなが普段から使っているような企業ばかりです。彼らに投資していることでボラティリティの高さにドキドキすることなどは一切ありません。それはこの企業たちが一朝一夕で経営が傾くような企業ではないと自信を持って言えるからです。株価が下落しても安心して買いに行ける株。これが個別株で投資するに値する銘柄と言えるのかも知れませんね。