ボールペンや定規、ハサミにフライ返しまで、いま巷で「左利きグッズ」が、静かな人気を呼んでいる。

もちろん、左利きの人たちにとって人気ということですが、筆者によると「左利きを矯正すべき、という考え方は時代遅れ」と言うことです。
いまだに我々の祖父母世代では、左利きを悪いこととみなし、矯正させようとしてくる人が一定数存在します。私自身も左利きだったため、私が2歳くらいの時に祖母が右利きに矯正しようと、スプーンを右手に持たせて食事させようとしたのですが、スプーンを投げて泣き喚き続けたため、やむなく断念したそうです。文字通りさじを投げたと言うことですね。今となっては、無理やり矯正されずに済んで良かったなと思っています。
左利きの人間が生まれる理由は今でもハッキリとは分かっていないようですが、歴史上いつの時代のどの地域を切り取っても、全人口の1割程度が左利きとなり、また左利きの90%以上が男性であると言われています。まさに人体の神秘ですね。
話はそれますが、実は私は株式投資を始めた頃、同時に左利きグッズ専門のネットショップを開設したことがありました。学生だったので暇を持て余していたんです。ですが、当時はそれほど左利きグッズに需要はなかったですし、私はネットショップよりも投資をしている方が楽しくなったので、ネットショップ運営はそれほど長くは続きませんでした。
話を戻します。左利きは常に全体の1割程度発生すると言うことは、左利きであるだけで社会的には少数派となり、世代によっては忌み嫌われ、社会の恥と言う扱いを受けてしまうものだったのです。
令和の世の中を生きる我々にとって、左利きに対するこういった偏見がバカらしいことだと言うのは理解いただけるでしょう。ですが実際に右利きに矯正される世の中が少し前までは一般的だったんです。いかに『人と同じこと』に重きを置くかがよくわかるエピソードですよね。
別に利き手で人の優劣がつくわけではないですし、どちらが良いとかそういう話ではありません。ただ、あなたが少数派だからといって間違いだと言うように考えておられるのであれば、すぐにでもその考え方を捨てることをオススメしたいです。
例えば、左利きであれば全体の1割ほどですが、日本人の個人投資家の人口も同程度の割合と言われています。

このデータは2015年と少し古いですが、株式を保有していると回答したのは全体の13%、複数回答可能なので、全体の何%が個人投資家なのかハッキリとはわかりませんが、投資信託の割合も9%であることから、個人投資家という存在が圧倒的にマイノリティであることは明らかでしょう。
2015年頃はアベノミクスもすでに円熟し、ギリシャ危機やチャイナショックなど、株式市場もついにリセッション入りか!などと言われるような印象的な出来事が起こりながらもNYダウのリターンは微妙にプラスで終わると言う株式市場の強さを見せていた年です。
今ほど市場参加者は楽観的ではなく、また今現在よりは個人投資家が少なかったような印象を受ける(と言うかそもそも株式投資の話なんてできなかった)時代ですので、個人投資家が1割もいたのか!と逆に驚くほどです。実感としては、もっと少数派だったんじゃないかと思います。
それはさておき、個人投資家という選択肢は、日本においてはいつの時代もマイノリティであることなんですよね。今でも身の回りで株式投資をしていると言う人はそれほど多くはないのではないでしょうか?
個人投資家はマイノリティであることはいつの時代も変わりませんが、それでも個人投資家と言う選択肢が間違いであるとは言えませんよね?割合が少ないからといってそれがイコール間違いとは言い切れないのです。
2010年代は米国株を長期保有していただけで資産が増加すると言うボーナスステージだったことは明らかです。

ですが、日本人のマジョリティに属して、現金一辺倒のポートフォリオを組んでいれば、2010年代の米国株市場の好調さの波に乗ることができず、私の資産総額は今現在の半分以下だったと思います。
どんな分野であれ、人と同じことをしているだけでは、何の価値も生み出しません。コンビニバイトの時給が少ないのは、誰にでもできる職業と言われているからです。人と同じことをしているだけでは、最低賃金程度の収入しか得られないのは明白なのです。
左利きは先天性の個性ですからどうしようもないですが、投資家になるかどうかと言うのは、後天的なものであなたの人生の中での選択次第です。誰にでも可能性はあるのです。
まだあなたが、非投資家というマジョリティに属しているのであれば、私は実体験として個人投資家というマイノリティに属することを心からオススメいたします。
まあ、みんなで仲良くお手手繋いで『赤信号 みんなで渡れば 怖くない』と言っている方が安心なのであれば、強制はしませんけどね。
今でもマジョリティな現金崇拝は、すでに時代遅れの赤信号な考え方であるという認識は持っておいて損はないでしょう。
そして、せっかく投資家になることを決意したあなたも、周りの否定的な意見は無視して構いません。『みんなと同じ』ことには何の価値もありはしないのですから。