本日から年末年始の休暇に入ると言う読者の方も多いのではないでしょうか。今日から早速実家に帰ると言う人もかなりいらっしゃるかと思います。
私は、今日はデートがあるので実家への帰省は30日の月曜日からを予定しているのですが、今日はデートコースの途中で東京駅に寄ることになっています。それはなぜか。実家に帰るときのお土産に『バターバトラー』を購入したいと思っているからです。最近は東京駅以外でも売ってるんですが、近くに寄るついでにちょっとついてきてもらうことになりました。いつも、実家にはこの8個入りの物を買って帰っています。
初めてこのフィナンシェを食べた時、バターの香りがとても芳醇で、感動するほど美味しかったことを覚えています。彼女は出身が東京なので、逆に『バターバトラー』を知らなかったのですが、普通に駅まで買いに行って食べさせたくらい美味しかったです。
まあ、それだけ『お土産』としての戦略がうまくいっているのでしょう。バターバトラーはJR東日本が2017年より展開している「おみやげグランプリ」の第1回目で、総合グランプリを獲得し、最高で日に1万5,000個を売り上げる、超ヒット商品となっている。そんなバターバトラーを取り上げた記事が東洋経済オンラインで掲載されていました。

バターバトラーの販売元であるシュクレイは、東証一部上場の寿スピリッツグループ(2222)傘下の企業で、前身は築地ちとせという、大正元年(1912年)創業の、宮内庁御用達店である。
2015年にバター不足がニュースとなった頃、あえて逆をいく戦略でバターを全面に押し出したお菓子作りを思いつき、スイスの発酵バターにたどり着いて、このバターバトラーは完成したそうだ。
さらにこだわったのが、一目でわかるほどの強烈なパッケージです。エメラルドグリーンに近いブルーにイエロー、執事(バトラー)の絵が描かれたパッケージは、どれだけ人混みの中でもすぐに見つけられるビビットなデザインとなっています。
同社は、ルイヴィトンやエルメスと言ったお菓子界の『ハイブランド』を目指しており、少し割高ではありますが、確かな味と品質と言う面で言えば、まさにバターバトラーはその戦略を突き進んでいると言えるでしょう。
シュクレイのこうした戦略が功を奏したのか、親会社の寿スピリッツは乱高下しながらも株価は右肩上がり。バターバトラー開発前の2015年には3桁だった株価は現在8,000円と、5年弱で9倍ほどにまで成長しているのである。

もちろん、食品関係の企業は好みの移り変わりが激しく、『ブランド力』を持っていても手放しで喜べるものではありません。毎年大量の商品開発をすることでしか『現状維持』をすることができず、一転して厳しい立場に置かれることも少なくはありません。
ですが、顧客のニーズを捉え、『ハイブランド化』した同社には、商品が割高であることに対する確かな理由があると顧客が認識することでしょう。事実、日本の外食産業では、営業利益率が1桁の企業がほとんどだと言うのに、寿スピリッツグループの営業利益率は15%弱と気を吐いているのである。しかも、売上高は右肩上がり、利益率も少しずつ改善していると言うおまけ付きです。
私は日本企業に投資するつもりはありませんが、これからもハイブランドスイーツで一定のシェアをキープできるのであれば、まだ成長余地はあるのかもしれませんね。
ただし、ハイブランドは、基本的には景気循環株ですから、不景気の時代に突入すれば、大きく売上を下げることは覚悟しなければなりません。私は不景気になっても、たまには美味しいスイーツを楽しみたいものですけどね。
まあ正直、投資とか関係なく、バターバトラーはめちゃくちゃ美味しいので、ぜひ一度御賞味ください。年末年始のお土産にオススメです。