先日からダイヤモンドオンライン上で連載されている投資のコラムを楽しく拝見させていただいてます。あまりに面白過ぎて記事にも取り上げさせていただいたほどです。

著者はFXで800万円もの損失を出してしまったそうで、そこから復活するために日本の小型株に投資して『低リスクハイリターン』な投資に目覚めたそうだ。
先日の記事では、アルバイトで稼いだ『銀行口座に入っていたほぼ全財産』の『30万円の大金』をもとにFXをはじめ、当時は可能だったレバレッジ100倍の取引をして、3,000万円の運用をしたと言う話でした。

で、今回の記事では、「うたた寝」が原因でFXで800万円の損失を被り、1,000万円ほどあったFX口座を200万円まで減らしてしまったのだそう・・・


当たり前ですが、いくらレバレッジ100倍で証拠金30万円で3,000万円分の取引が可能だとしても、800万円の損失を出せば、それは全額借金になります。
レバレッジ効かせてたから、マイナスの場合も証拠金は100分の1の8万円のマイナスだよ〜
とはなりません。
つまり、FXで一旦すっからかんになった後、10万円で始めた株式投資で1,000万円を作り上げたことになります。いや、FXと株式投資を並行していたとのことですから、資金はもっとあったのかもしれません。
確かに、アフィリエイト(成果報酬型)広告の「ファンコミュニケーションズ」(2461)、大ヒットしたスマホゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」の「ガンホー・オンライン・エンターテイメント」(3765)、バイオベンチャーの「ユーグレナ」(2931)、『モンスターストライク』で復活を遂げたミクシィ(2121)などの日本株は、ある一瞬で見れば、かなりのハイパフォーマンスをあげた銘柄ばかりです。
ですが、それらの銘柄も、それまでは以前は鳴かず飛ばずの時期が続いており、ユーグレナに至っては上場したのが2012年の末ですので、まだ株取引をすることができませんでした。
そんな株式市場で、FXですっからかんになることができるほどの資金を10万円から作り上げた手法を教えて欲しいものです。・・・なるほど!著書を読めばすべてがわかるということですかね!これは気になりますね!!
そもそも、著者の主張する手法は、1年で3倍以上になる株を買って売るを繰り返すというものですから、よほどタイミングが良くないとこの手法は破綻することがわかります。

確かに、2012年末頃のそれほど有名ではなかったガンホー株を1株200円弱で購入してホールドし続ければ、今の株価水準でも13倍ほど。7年間で株価が13倍ですから、今や時価総額1兆ドルを超える大型株であるアップル(AAPL)などもびっくりのハイパフォーマンスであることがわかります。

でも、当時すでにiPhoneで有名になっていたアップルと違い、iPhoneでできるゲームの一つに過ぎなかったパズドラがこれほど大ヒットすると予測できた人はそれほど多くはないでしょう。そして、仮に毎年これらの株を買って、1年間チャートも見ずに放置し続けていれば、かなりの確率で損失を被ることがガンホーのチャートからも見て取れます。
つまり、これらの銘柄で儲けることができたのは、あくまでもまぐれであり、彼の発見した手法は彼にしかできなかった手法と言えるのです。
まあ、私は著者の書籍を読んでいないですし、彼の運用実績からすれば比較対象にもならないほどのクソダサい投資家ですので、批判するつもりは、全く、これっぽっちも、本当に、リアルガチで、ないんですけどね。
もし興味があれば彼の著書を読んでみてはいかがでしょうか。
(※当ブログには、基本的には私が読んだことがあってオススメできる著書しかリンクを貼らないという方針です。ご購入を検討される際は、お手数ではございますが、ダイヤモンド・オンライン様のリンクからご購入されることをオススメいたします。)
代わりと言ってはなんですが、こちらの著書をオススメさせていただきます。