昨日、ウォールストリートジャーナル(WSJ)に衝撃的な記事が掲載された。先日、大問題になった米マクドナルド(MCD)の前CEOであるスティーブ・イースターブルック氏の不倫問題について、関係者筋が、報道の3週間前には把握していたとのことだ。
もちろん私も記事にして株価の暴落を待っていたのです。

ですが、正直報道があった直後も思っていたより株価が下落せず、おかしいな〜とは感じていたのです。

今になって振り返ってみれば、10月下旬あたりから株価が下落をし始めており、その頃は「今回の決算はあまり期待できそうに無いな〜」程度に考えていたのです。マクドナルドは他の外食チェーンとブレックファーストタイムの売上を奪い合っているところですので、単純に業績が悪化していてもおかしく無いと予測していたためです。

詳しくは、人気ブロガーのもみあげさんも記事にしてくださってますが、決算も悪かったなりに連続増配記録も43年に伸び、そこまで悲観的になるほどか?というのが正直な感想でした。
そして、不思議なことに、イースターブルック氏が解任された報道が出た直後は、不思議と下落幅が小さかったんですよね。もし仮に3週間前には一部の人間(期間投資家)にイースターブルック氏の不貞行為がバレていたとしたら・・・?真相はわかりませんが、チャートが真相を語っているようにも思えます。
インサイダー情報というのは、たしかにどの企業にもあります。社長の女性関係までは知りませんが、決算の数値であれば、我々経理部員は、自社が開示する決算データについては、社長よりも遥かに早く情報を知る立場にあります。ハッキリと言ってズブズブのインサイダーです。
だからこそ、私はSBI証券に自分が働いている企業の名前を公開し、その企業のインサイダーである旨を登録しています。これによって証券会社を通じて自分が勤める会社および関連会社の株式取引の一切を正式に禁じられています。まあ、米国株取引しかしていない私にとっては何の問題もないのですが。
そして当然、守秘義務がありますから、例え親友にでも開示前の情報をリークすることは致しません。私の場合、パートナーが同じ会社の同じ部署なので、情報共有していることにはなりますが、もちろん相手が家族やパートナーだとしてもリークしちゃダメです。
とは言え、情報はどこからリークするかわかりません。今回の情報もリークされていた可能性が大いにあると言えるでしょう。それは100%防ぐことは出来ないのかもしれませんね。
さて、私が今回学んだことは、やっぱり株価の底値なんてどこか分かりようがないと言うことです。私にとっては今回のイースターブルック氏の解任報道は寝耳に水だったため、株価は大きく下落するだろうという読みでした。そのため、株価が175ドル〜180ドルあたりに段階的に指値を入れて待ち構えていたのですが、前述の通り株価はあまり下がることがありませんでした。

どうしてこの報道の後でこれだけ株価が上がってるんだろう?と不思議に思いながらも、米国株式市場全体の好調さや問題が発覚した後の対応の早さが好感されたのだろうと考えるようにしていました。
ですが、まさか折込済の材料だったとは…予想だにしませんでした。やはり、株価の底値で買付をして1番の高値で売り抜けるなんて芸当は確実に不可能です。
だとすれば、タイミングと株価の日々の動きを予測して頻繁に売買を繰り返すデイトレードのような手法は、やはり理にかなっているとは言えず、優良企業の株であればCEOの女性関係が荒れていようが定期的にこつこつ買い増ししていき、その企業が成長を続ける限り『永久に』持ち続けるというのが、誰でも株式投資で簡単に成功する秘訣なのではないでしょうか。