投資の神様、ウォーレン・バフェット氏が会長を務める米保険・投資会社バークシャー・ハサウェイが第3四半期の決算で過去最高益となる純利益520億ドルを計上した。これにより、同社は世界で最も利益を上げている上場企業となったとのことだ。

さらに、手元現金の残高も過去最高となり、1,280億ドルに達すると言う。日本円にするとおよそ13.8兆円となり、日本で最も時価総額が大きいトヨタ自動車(7203)の時価総額が24兆円であることから、手持ち現金だけでトヨタ自動車の発行済株式の過半数を買い占めることが可能なほどのキャッシュポジションを保有していることになる。
だが、今のバフェット氏は自動車会社への投資などには目もくれないでしょう。先月30日、バフェット氏が出資している新エネルギー車(NEV)で中国最大手の企業、比亜迪(BYD)が第三四半期決算を発表したのだが、決算内容は悪く、純利益が前年同期比で89%も減少したとのことだ。

最近はバフェット氏が投資していた企業であまり良いニュースは聞かず、長年バフェット銘柄として人気があったクラフトハインツ(KHC)は不正会計によって株価が暴落しましたし、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も配送コストが重くのしかかり、成長率が悪化してきています。


ですが、クラフトハインツは、先日発表した決算が予想より良かったことで株価は10%以上も暴騰。

一時期の好調ぶりから見れば株価はまだまだ戻りきってはいないが、底は脱したと言えるのかもしれません。
しかしそんな状況下においてもバークシャーは過去最高益を叩き出したと言うのですから、やはり凄まじいです。最近では、バフェット氏やチャーリー・マンガー副会長の後継者とも言える投資家たちがどんどん育っているようです。仮に彼らがいなくなった後でも、バークシャーハサウェイは投資会社として素晴らしいリターンをあげてくれるのではないだろうかと期待できます。
米国の主要な株価指数が史上最高値を更新していく中で、バークシャー・ハサウェイが過去最高益を叩き出すと言うのは、まあ必然とも言えるのですが、バフェット氏はこの投資成績を『バイ&ホールド』を続けることで生み出してきました。(保有株式数が多すぎて市場で捌けないと言う理由もありますが)
本当に魅力的で割安で取得できた上に、まだまだ成長を続けている企業であれば、持ち株を処分するタイミングなどなく、理想の保有期間は”永遠”なのです。
これからも投資の神様同様に、バイ&ホールドを基本として投資を続けていきたいと私も強く思いました。