本日、twitterで『マクドナルド難民』なるパワーワードがトレンド入りを果たしました。詳細をみてみると、yahooで取り上げられた年収110万円の40代男性が元ネタのようです。

お次は年収110万円=月収9万円そこそこということで、今年の8月には「手取り23万円」、つい先日までは「手取り14万円」だったので、twitterトレンドでの月収はどんどんデフレが進んでいるようです。


私も手取り23万円の頃は、全然フォローできましたが、月収が10万円を切ってくると、どうしようも無いですね。お手上げです。ですが、この記事を見て不思議に思ったのは、いくらなんでも都内で「頑張って110万円」しか稼げないなんてことがあるでしょうか?正直言って考えられません。
単純計算で、1日1万円の日雇いバイトを続けたとしても、年間110日働けば年収110万円は稼げます。1年の3分の1も働いていないことになりますよね。これがたとえ手取りで110万円だとしても、1年の半分も働かなくても十分稼げる金額です。東京都内は日本でも一番最低賃金が高いのですから、仕事を選り好みしなければ、もっと稼げるはずです。
さらに彼は、渋谷の早朝ボランティアの方に「大丈夫ですか?」と声をかけて貰っておきながら、それがイヤだからと言って住み着く場所を変え、さらには「頼れる人もいないから、この生活を続けるしかない」と言う始末。いやいや!ボランティアの人いたやん!なんで頼らないの?バカなの?と感じました。
最近、日本では「自己責任」って言うの良くないよ!みたいな風潮がありますが、何度も言っているように資本主義とは究極の自己責任なんです。それを理解していないから、日本人は余計なことに捉われてしまい、日本と言う国の国力は弱まっているのです。もちろん、すべての職業に自己責任が当てはまるとも考えておらず、介護士や保育士など、一部の職業は、業務の大変さに対して報酬があまりに少なすぎると言う問題はあると思います。

ただね。彼らは資格を取って正社員として働いていてそれですからね。訳が違います。病気なのかどうか分かりませんが、1年の3分の1も仕事してなくて「国が悪い」と言うのは虫が良すぎるんじゃないでしょうか?そんなに働けないならそれこそ生活保護を受けるという選択肢もあります。その方が、マクドナルドの店舗にも迷惑をかけないので良いのではないだろうかと思います。
あと多いのが、『真面目だから低賃金でも働いて身体を壊すという悪循環だから仕方ないじゃん』っていう論理。これもクソ食らえだと私は考えています。
別に身体を壊した方を批判するつもりはありません。ですが、そもそも言いたいのは、我々はみんな真面目に働いているということです。従業員・経営者・投資家の垣根に関わらず、すべての人が真摯に自分のすべきことをやり続けているからこそ文明は発展し続けているのです。
お金を稼ぐというのは、どれだけ社会に貢献したかということだと私は思います。お金を多く稼げる経営者や投資家たちは、従業員よりも社会的に有意義な価値のある行動を取っているからこそ大きく稼ぐことができるのです。反対に、従業員はしょせん経営者の言いなりになって動いているコマにすぎないので、それなりの収入しか得ることができないのです。
企業をチェスで例えるなら、平社員や日雇いバイトはポーン、部長クラスがナイトやビショップ、ルークと言ったコマ、役員がキングやクイーンで、投資家はプレイヤーです。
どれだけ真面目に働いたところで、ポーンには目の前に1歩ずつ進むという選択肢しか取ることができません。熾烈な争いの中で退場することなく、ライバルを蹴散らしながら前に突き進み続けたポーンのみがプロモーションして役員や役職者に『成る』ことができるのです。しかしそこまで頑張って突き進んでみたところで、彼らもプレイヤーである投資家に操られているコマに過ぎません。
結局は労働者というコマであり続けることを選択した以上は、真面目に働いている中でも自分の価値を高めていき、ライバルを蹴散らすしかないんです。真面目に働くだけで豊かになれるなら日本は有数の富裕国になっていたでしょうね。見掛け倒しの真面目さには定評がある国なので。真面目なだけじゃダメだよというのは日本人が一番よく分かっているはずなのに、30年以上に渡って現実から目を背けようとしています。
だいたい、『真面目』な人って何ですか?小学生の頃、真面目だったあの子はどんな人でしたか?
恐らく、「成績優秀で大人しくて物静か、先生の言うことに忠実で信頼が厚い」みたいなキャラクターじゃないですかね?もしその子がそのままの性格で大人になって社会に出たとして、お金持ちになれるでしょうか?私は難しいと思います。もしそのまま成長してしまった場合、『自分で考える力』に欠けるのではないだろうかと思うんですよね。そんな人間にまで富が分配されるほど資本主義は甘くはありません。
大企業の役員と呼ばれるレベルの人は、当然頭はすごく切れる方ばかりですが、いわゆる『真面目』なタイプではありません。創業者などに至っては、やはりどこか頭がおかしいんじゃないかと思えるようなぶっ飛んだ方ばかりです。お金持ちになるような人々は、真面目なだけではなく個性が強いです。そうでもしないとやはり資本主義では生きていけません。
第一、前述の通り年収110万円では真面目に働いているとはとても言えないですよね。この記事に出てくる男性もハッキリと言ってしまえば、『自己責任』の一言で片付くのではないでしょうか。