本日、三菱UFJ国際投信株式会社よりプレスリリースが発表された。
業界最低水準の運用コストをめざす『eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)』信託報酬率の引き下げを実施
今回のプレスリリースによると、S&P500に連動する「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の信託報酬が0.088%以内(税抜)となる見込みです。税込ですと0.0968%と、先に販売が開始した「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」の信託報酬率、0.09264%程度には一歩及ばないですが、もはや誤差の範囲と言えるでしょう。
また、「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」は、SBI証券でしか買付できないというデメリットもあったため、SBI証券以外のネット証券を利用している方々には引き続きベストバイと言えるのではないでしょうか。むしろ、楽天証券などでは、楽天カードでの投資信託買付が可能だったり、保有残高に対するポイント付与率が高かったりと、メリットが大きいので、楽天証券ユーザーには今回の信託報酬の引き下げはメリットしかありません。
私の友人も今年の8月からつみたてNISAデビューをしたのですが、私の言葉を信じて、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」一本に投資を始めた直後により信託報酬率の低い「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」が出てきたのでちょっと気まずい気持ちでいっぱいでした。

eMAXIS Slimも早急に信託報酬を引き下げてくるだろうと思っていたのですが、何の音沙汰もなかったので、今回のプレスリリースを見てほっとしました。
今回の発表を受けて、インデックス投資の信託報酬の引き下げ戦争もさらに激化するだろうと思います。そもそも、なぜここまでインデックス投資の信託報酬を引き下げることができるのかと言うと、やはり昨今のインデックス投資への注目度の高さが挙げられるのではないだろうか。

現在は、投資信託の資産額でアクティブファンドよりインデックスファンドに資金が集中しているようで、それだけユーザーが多くなれば、その分1人あたりの信託報酬を引き下げてもなんとか採算が取れるということです。
だが、三菱UFJ国際投信株式会社が、「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」の登場後すぐに信託報酬を引き下げてこなかったことからも分かるように、もはや採算ギリギリという水準なのだろうと推測されます。だってよく考えてみてください。信託報酬0.0968%って、資産額が100億円あったとしても信託報酬は年間968万円です。高給取りが多い証券会社では、1人分の人件費も賄えないのではないでしょうか。
我々投資家としてはありがたい話ですが、証券会社からしたらたまったもんではないですよね。今の時代、それだけネット証券がコモディティ化しており、牛丼チェーンの価格競争と同じように、価格競争をすることでしか生き残れないのです。まあ、インデックス投資ですからそもそも投資先の商品も同じであれば、価格以外に差を生じさせることなんてできないんですけどね。
ただ、米国ではすでに信託報酬無料の投資信託が発売していることから、今後も信託報酬の引き下げ戦争は収まらないことでしょうね。ここまで来たら、来年からVOOの定期買付をやめて、その分、つみたてNISAでこれらの投資信託を買付するというのもアリですね。ちょうど今、その判断の境目に来てるんだよな~…やっぱり、そのタイミングを狙ってのプレスリリースですかね。商売上手ですね~。
つみたてNISAもいつ始めても20年間の運用期間を確保できるようになるみたいですし、

楽天証券でつみたてNISA口座を開設し、楽天カードで「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」へ投資して、ポイント再投資をする…それもまた良いかもしれませんね。