吉野家HD(9861)、純利益を大幅上方修正も増税後に待ち受ける『7円』の重みに耐えきれるか?

投資の考え方
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吉野家HDは4日、2019年3~8月期の連結最終損益が18億円の黒字(前年同期は8億5,000万円の赤字)になったと発表した。前期は8億を超える大赤字で、今期の利益予想も5,000万円の黒字とかなり控えめな予想を出していたために、36倍(5,000万円→18億円)の上方修正とは、投資家にとっては嬉しいビッグサプライズと言ったところです。

吉野家HD、純利益を上方修正 高価格商品が好調
吉野家ホールディングスは4日、2019年3~8月期の連結最終損益が18億円の黒字(前年同期は8億5000万円の赤字)になったと発表した。従来予想は5000万円の黒字。主力牛丼店の吉野家で「超特盛」な

営業利益も従来予想の3億円を26億円上回る29億円とまさに絶好調としか言えない状況だ。好調の要因は『特選 すき焼き重(860円)』、『超特盛(780円)』と言った高価格帯の新商品が大ヒットしたことに加え、5月にはRIZAPと組んで開発したコメ抜き牛丼ライザップ牛サラダ」(540円)を発売。コメの代わりにサラダを敷き詰め、その上に牛肉や鶏肉、ブロッコリーなどを載せた商品で、「高たんぱく低糖質」をうたい、健康志向の消費者の取り込みを図った。これも予想を超える大ヒットとなり、発売開始から74日で販売数100万食を突破したことなどが挙げられる。

これほど好調にも関わらず、同社は通期の業績予想については見直しをせず据え置きとしている。その理由も明白で、今月から始まった消費税増税に伴う影響が大きいと見られるからだ

増税前に発表されていたが、競合の「すき家松屋」は消費増税に伴う軽減税率の導入で主力の「牛丼牛めしの並盛の税込み価格を維持し実質的に値下げする方針を取ったのに対して、吉野家は本体価格を据え置き持ち帰りと店内の税込み価格を別にする方針だ。軽減税率では持ち帰りと店内飲食の税率がそれぞれ8%、10%になる。吉野家は店内飲食の場合だけ値上げとなり、牛丼並盛の税込み価格は7円高い387円となる。

すでにすき家の牛丼並盛(350円)、松屋の牛めし並盛(320円)と比較して高価格帯となっていた吉野家の牛丼並盛はさらに庶民が手を出しにくい価格になってしまった形だ。私の家の近くの吉野家も今月に入ってから、外から見える客の入りが明らかに減っている。今まで満員になっていた時間帯でもちらほらと空席が目立つのだ。テイクアウトなら軽減税率で今まで通りの380円となるのでテイクアウトのお客さんが増えただけかもしれないが、わずか7円の重みがこれほどの影響を与えるのかと実感しました。

そもそも吉野家の牛丼をリピートするのは何と言っても『安さ第一主義』の客層がほとんどである。牛丼チェーンの競争力は『値段』が大半の要素を占めると言っても過言ではありません。

吉野家だけでなく、天丼チェーンの『てんや』を展開するロイヤルホールディングス(8179)もたった40円の値上げで既存店客数21カ月連続の前年割れ既存店売上高は10カ月連続でマイナスという苦境に立たされている。

【悲報】天丼チェーン「てんや」で進む客離れ。わずか40円の値上げが原因の模様。
ロイヤルホールディングス(8179)傘下の天丼チェーン「てんや」が現在、既存店客数21カ月連続の前年割れ、既存店売上高は10カ月連続でマイナスと言う苦境に立たされている。その原因は、昨年1月に看板商品の『天丼並盛』を500...

吉野家HDはこの7円の重みに耐えて、通期で素晴らしい上方修正を出すことができるのか?それとも2Qまでの好調さは単なる増税前の『駆け込み需要』だったのか?3Qにはそれが判明することだろう。

ただ、これだけの利益を上げているにも関わらず、通期予想を据え置きにしているということは、今年度も増配の見込みは限りなくゼロに近いでしょう。

吉野家HD、IR情報より

同社は赤字の間も減配せず、1株あたり20円の配当金を据え置きにし続けているが、米国では強気に増配できないという時点で本来なら経営層は失格の烙印を押されても文句は言えない。一方日本では、赤字に落ちたのに減配しないだけで賞賛されるのである。日本の株主軽視の習慣は、企業側にも責任はあるが、日本の株主がそもそもヘタレで経営者層に強く改善を求められないからではないかと思います。そんな態度でいればますます株主軽視の社会が当たり前になってしまう。それでは本当の資本主義とは言えないです。株主(出資者)は経営者より偉い立場にあるのですから、意見の一つも言わないといけません。

全ての株主は彼のような強い意志を持つべきだ!!!

日本の安くてクオリティが高い外食産業には国際的な競争力などはなく、ただただ値段で勝負するしか方法が無いというのは明白です。『吉野家のブランド=安い牛丼』という方程式が成り立っている以上、同社への投資は長期的に見ればそれほどメリットがあるとは思えません。今も株主優待目当ての単元株主がほとんどを占めているでしょうしね。株主優待でさらに収益性が圧迫される吉野家に投資冥利は無いでしょう。今回の結果を受けて短期売買するイナゴトレーダーと呼ばれる輩は湧いて出るでしょうけどね 笑

長期投資には向かない日本企業の中でも、とりわけこれらの外食産業には長期投資の対象としての魅力はないなと感じる次第です。

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