【悲報】ペイパル(PYPL)、フェイスブック(FB)の仮想通貨『リブラ(Libra)』から脱退へ。仮想通貨の未来とは?

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米国の決済サービス大手・ペイパルが、仮想通貨『リブラ(Libra)』の運営組織である『リブラ協会』からの脱退を発表した。

米ペイパル、「リブラ」脱退 フェイスブックの仮想通貨 | 共同通信
【ニューヨーク共同】米決済サービス大手ペイパルは4日、米交流サイト大手フェイスブックが発行を計画する...

『リブラ(Libra)』は、ビットコインなどと言った仮想通貨とは違い、『ステーブルコイン』と呼ばれており、その価値を法定通貨やその他の安定的な価値を持つ資産と紐づける事で価値の安定性を担保すると言う、より実用的な仮想通貨です。わかりやすく例えるなら、19世紀頃に列強各国で広まった『金本位制』みたいなものでしょうか。

金本位制では、通貨自体に価値のある資産(=金)との等価交換を保証する事でその通貨の価値を世界中で広く担保すると言う仕組みを採用していました。リブラはそれに近いため、登場すれば使い勝手がいい仮想通貨になるはずです。

しかし、問題なのはフェイスブック(FB)自体が、本業であるSNS事業から個人情報の大量流出をしてしまったと言う前科があるため、米国当局も不信感を募らせている。

それだけでなく、JPモルガンが指摘するようにリブラにも大きな問題点があります。

仮想通貨リブラなどのステーブルコインには「システムがグリッドロックするリスク」=JPモルガンのアナリストが警告
フェイスブックの独自仮想通貨「リブラ」をはじめとするステーブルコイン。JPモルガンのアナリスト、ステーブルコインはネットワークへの負荷によって失敗する可能性があると警告する。

特に大きなリスクが『負荷が増加した際に支払いシステムがグリッドロックする(行き詰まる)』リスクですね。世界中で法定通貨のように利用されるようになれば、当然1秒間の間にも世界中で決済や送金が想像もつかないほどの件数処理される訳です。ですので、リブラを実用的な通貨にするためにはそのシステム構築がもっとも大きなキモと言える訳です。

そしてその決済システムを構築するために、すでに決済インフラを世界中に保有している、『MVP』と呼ばれている、マスターカード(MA)、ビザ(V)、そしてペイパル(PYPL)の3社が『リブラ協会』に召集されていたとも言えます。そのうちの一角、ペイパルの脱退はリブラ構想にとって結構な痛手なのではないでしょうか。さらに先日、ビザやマスターカードもリブラ協会への参加を再考しているとの報道もありました。控えめに言ってMVPが3社とも参加しないとなれば、リブラも利用価値の限定された数多くある仮想通貨のうちの1つにしかなり得ません。

仮想通貨「リブラ」連合に亀裂、ビザやマスターが参加再考
米フェイスブックが計画している仮想通貨「リブラ」で決済ネットワークへの参加を決めたクレジットカード大手のビザやマスターなどが、計画への関与を再考している。

だが実は、リブラ構想はもっと大きな問題を抱えていると私は考えています。それは、リブラが基軸通貨に取って変わるかもしれないと米国当局が危惧していると言う点です。もちろん一夜にして基軸通貨が入れ替わることはないが、『ドル後』の世界について今から考えるべきだと、英イングランド銀行(中央銀行)のマーク・カーニー総裁は語る。

次の通貨戦争、デジタル通貨vs.ドル
中央銀行は自国通貨の「デジタル化」に乗り気になっており、実現すればドルに対抗し得る通貨が台頭する可能性がある。

今の世界の基軸通貨は言うまでもなく米ドルです。では、基軸通貨であることのメリットって一体なんなんでしょうか?私が思う最大のメリットは、基軸通貨である米ドルはいくら発行してもハイパーインフレが起きないと言うことだと思います。例えば、米国はリーマンショックの際にQE政策と称して、FRBが政策金利をゼロ近辺まで下げた上で、2兆ドル以上の米ドルを市中経済に供給し、米国債やMBS(住宅ローン担保債券)を爆買いしました。ですが、米国では2兆ドルを市場にばら撒いたのに深刻なインフレが起きなかった。それはなぜかと言うと、基軸通貨である米ドルで取引をしているのがもはや米国だけではないからです。

米ドルの大量発行によって、本来であれば米国が受けるはずの物価上昇を、同じく米ドルを使って貿易をしている世界中の国に、輸入価格の上昇という形で押し付けることで広く遍く、2兆ドルの貨幣を他国にばら撒いていったのです。これが例えば、日本円ならそんなことはできないんですよ。経済対策として日本円を200兆円印刷したから、他国にモノを売る時に1,000万円で売っていたものを1,100万円で売りますと言っても、「ダメダメ!日本円って最近めちゃくちゃ流通数増えたから信用できないし、うちの国では基軸通貨の米ドルしか受け取らないよ!」と突っぱねられたら日本円での取引はできません。結果的に日本円は日本国内で流通させるしかなくなり、200兆円分の物価の上昇(インフレ)として国民に跳ね返ってくるのです。

話が逸れましたが、つまり基軸通貨っていうのはそれだけ世界中に幅を利かせるだけの強い力を持っているということ。米国もせっかくの特権を、フェイスブック(FB)という民間企業と、わずか30の民間企業からなる『リブラ協会』に奪われたくはないですよね。ステーブルコインは金本位制のような運用が可能ですから、リブラが世界中に広まれば、米ドルから覇権を奪うことも出来てしまう。それを恐れて米国はいちゃもんをつけて認可しないんじゃないかなーと私は考えています。

でもまあ、リブラは今のところ、金本位制ではなく、米国債や米国企業のドル建社債などと連動するドル建資産本位制度とも呼べる体制を採用するようなので、むしろ米ドルと共存していけると思うんですけどね。

結局は、システムの強化と流通ネットワークがなんとかなればリブラが仮想通貨の覇権を一気に握る可能性があるのは確かだと思います。ただ、システムの脆弱性が危惧されるフェイスブックと、『MVP』の脱退による流通ネットワークの不安など、問題点が山積みであることは否めないです。まだまだ仮想通貨が実用化されるのは先の未来かもしれないですね。

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